メバチマグロの産地に誤った表示が

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スーパー「トライアル」の3店舗で、産地を偽って販売したとして、「トライアルカンパニー」(本社・福岡)が2023年12月12日付で農林水産省から食品表示法に基づいた是正を求められた。不適切な表示があったのは北海道内の3店舗で、生鮮水産物と水産加工品の原産地表示ミスなどの7件だ。

J-CASTニュースBiz編集部は、トライアルカンパニーに再発防止策の方針や、不当表示に至った経緯を取材した。

韓国産メバチマグロを「宮城県産」に

農水省北海道事務所および九州農政局は、2023年7月21日から11月28日まで「トライアル」に対して、食品表示法に基づく立ち入り検査を実施。その結果、北海道内の3店舗で7件の不正表示があったことを指摘した。

「スーパーセンタートライアル岩見沢店」では、販売するメバチマグロついて、「台湾産(大西洋)」、「台湾産(太平洋)」、「台湾産(インド洋)」、「太平洋(静岡県産)」が産地であるにもかかわらず、いずれも「大西洋(静岡県産)」と表記し、64パックを一般消費者に販売した。

また、「メガセンタートライアル伏古店」では、メバチマグロが「韓国産」であるにもかかわらず「宮城県産」と事実と異なる表示をし、2パック販売。さらに、カツオも「太平洋(宮城県産)」を「太平洋産(静岡県)」と表示し、3パック販売した。

「忙しいというのは言い訳にならない」

農水省は食品表示法に基づき、トライアルカンパニーに表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施等を指導した。

トライアルカンパニーの不当商事に関連する報道の中には、「店舗での忙しさのあまり原産地表示がいい加減だったこと」を原因とする旨があった。J-CASTニュースBizがトライアルカンパニー本社を取材すると、不当表示の原因について「忙しいというのは言い訳にならない」と広報。

「全国の全店では、正しく表示するマニュアルがあって、バックヤードに全世界からの商品の入荷があるなかでも産地表示を正しく行っている。それが今回の3店舗ではできていなかった」

と説明した。今後の対策については、「今回、指摘を受けて産地表示について徹底できてなかった部分をマニュアル内で強化し、原産地表示・原産国表示の正しいあり方について周知していきたい」と述べた。