オリックスの本拠地、京セラドーム

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リーグ3連覇を飾ったオリックスに、頼もしい選手が加入する。広島からFA移籍が決まった西川龍馬だ。

「修正能力が高く、同じ球が通用しない」

今季は109試合出場でリーグ2位の打率.305、9本塁打、56打点、7盗塁をマーク。4年連続Bクラスから2位に躍進の原動力となった。

西川の強みは難しいコースの球をヒットゾーンにはじき返すコンタクト能力だ。時にはボール球に手を出して外野の前に運ぶことも。セ・リーグでかつて対戦した投手は「どのコース、球種にも体の軸が崩れず、きっちりミートする。修正能力が高く、同じ球が通用しない。弱点がないんですよね。パ・リーグは対戦していない投手が多いと思うのですが、きっちり対応してくるでしょう。広島時代と遜色ない成績を残すと思います」と活躍に太鼓判を押す。

今季は盤石の強さで首位を独走したオリックスだが、外野陣の起用法は苦労した。レギュラーと言えるのは中川圭太のみ。主砲の杉本裕太郎は度重なる故障が影響して96試合出場で打率.242、16本塁打、41打点と規定打席に届かず。茶野篤政、野口智哉、池田陵真と若手が台頭してきたが、攻守でまだまだ発展途上の選手たちだ。西川の加入で外野に太い軸ができる。他の選手も打撃技術は参考になる部分が多いだろう。

広島では在籍8年間で通算打率.299をマーク。昨年から2年連続打率3割以上をマークしているが、首位打者を獲得した経験がない。今季は頓宮裕真が打率.307で自身初の首位打者を獲得したが、西川は移籍1年目からタイトルを狙うチャンスが十分にある。中心選手として目指すはリーグ4連覇。天才打者の活躍が楽しみだ。(中町顕吾)