井上尚弥選手(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

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米スポーツメディア「The Sporting News」(WEB版)は2023年12月5日、プロボクシングのWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋、30)の特集記事を組み、将来的に井上の最大のライバルとなりうる選手を挙げた。

井上は12月26日にWBA・IBF世界スーパーバンタム級王者マーロン・タパレス(フィリピン、31)と世界4団体王座統一をかけて対戦する。タパレスに勝利すれば、バンタム級に続き2階級での世界4団体王座統一となる。

今年7月には井上の前座に登場

The Sporting Newsは、「キューバのスターがザ・モンスターの史上最大の試練となる」などのタイトルで記事を公開し、将来的に井上が直面する「試練」として1階級上のWBO世界フェザー級王者ロベイシ・ラミレス(キューバ、29)の名を挙げた。

キューバ出身のラミレスは12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得したアマチュアエリートだ。19年のプロデビュー戦は判定負けを喫したものの、その後11連勝を飾り23年4月にWBO世界フェザー級王座決定戦を制して王座を獲得。同年7月には井上の世界戦の前座に登場し、挑戦者・清水聡(大橋)を5回TKOで破り初防衛に成功した。

12月9日に米フロリダ州で21戦無敗(18KO)のラファエル・エスピノーザ(メキシコ)を相手に2度目の防衛戦を予定している。サウスポーのラミレスは13勝(8KO)1敗。

井上とラミレスのマッチメイクは簡単

The Sporting Newsは、「井上がタパレスに勝利すればこの階級をほぼ一掃することになるため、122ポンド(スーパーバンタム級)での選択肢が非常に限られてしまう」とし、井上とラミレスは同じトップランク社によってプロモートされ、それぞれの試合はESPNのプラットホームで放映されているため両者のマッチメイクは簡単だとした。

記事では「ラミレスはどんな相手でも困らせるようなスピードとスキルを持っている」と評し、「井上は階級を上げるにつれて常に厳しくなりリスクも高くなる」とした。スポーツ紙の報道によると、井上は32歳でフェザー級に転向するプランを持っており、ラミレスとの対戦が実現するにしても時間がかかりそうだ。