東山紀之(写真:ロイター/アフロ)

 10月2日におこなわれたジャニーズ事務所の会見から数日。騒動は収束する気配を見せず、いまだあちこちで議論が紛糾している。

 社名変更、新しいエージェント会社の設立など、さまざまな話が出るなかで、東山紀之が社長を務めることの是非にも注目が集まりつつある。

 3日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に出演した、元テレビ朝日社員の玉川徹氏は、「引っかかる部分があるとすると、東山さんが新しい会社の代表取締役社長をやること」と指摘した。

「会見でご自身が『見て見ぬふりだと言われればそれまでだ』ということをおっしゃった。かつてのジャニーズのいちばん悪い部分に関して、ある種、見て見ぬふりをしたと認めた人が、代表取締役として経営をやって、本当にいいというふうに、スポンサーが、企業が考えるかどうか、という問題もあると思う」

 さらに、二宮和也が主演を務める映画『アナログ』の監督、タカハタ秀太氏も、東山を批判。10月3日、自身の「X」にこう投稿した。

《社長、同じ人でいいの?新社名公募…社内にそれ違うんじゃ?って止める人はいなかったの?とかホントに思いました。そのやり方に在籍タレントは振り回されてる感があるような気もしました。性加害は重罪です。断罪すべき。それを見てみぬふりをしていたと認めた人が社長って理解で出来ないです。》

 いわば、芸能界からの “辞任” 要求といえそうだ。

 実は、東山新社長については、経済界からも疑問が呈されている。

 9月29日、サントリー社長で、経済同友会の新浪剛史代表幹事は、この問題について問われ、「経営に(性加害を)知っていた方々がいると、被害を受けた人の心境を考えると、非常に厳しいと思う」と答え、東山らが性加害を知っていた場合、経営に携わるのは不適格だとの認識を示している。

「東山さんは、2日の会見で、ジャニー喜多川氏の性加害を知っていたのかと聞かれ、『喜多川氏のことは新聞で読んだ。世の中的にも全然騒ぎにならず、“弁護士が悪かった” とも聞いており、これはどういうことなのかなと(思っていた)。もし僕が罪に問われるなら、しっかり(罰を)受けたい』と説明しました。

 当時の経営陣を含め、誰にどこまで責任を追及するのかは難しい問題です。ただ、4日には、会見にNG記者リストが存在していたことが報じられ、あらためて批判が高まっています。無関係な第三者を経営トップに置くべきという意見は根強い」(芸能記者)

 そうしたなか、日本商工会議所の小林健会頭は、4日におこなわれた記者会見で「推測だから、事実に基づいているかわからないけど、あれだけの犯罪があって知らないということはないと思う」としたうえで、「その頃のマネジメントの人たちはどうなるんだろうな」と疑問を呈した。

「ジャニー喜多川氏の性加害を知っていた人間が、今後ジャニーズ事務所の新会社でマネジメント業務をやるのであれば、それは違うのでは」と持論を展開。

 この発言は、直接、東山について言及したわけではないが、芸能界はもちろん、経済界からも疑念が出ているのは間違いない。はたして、東山新社長はうまく経営の舵取りをしていけるのだろうか――。