(株)ホーユー 本社

写真拡大

 9月1日から一部の事業を停止し、自己破産の申請を検討していた(株)ホーユー(TDB企業コード:600525012、資本金1000万円、広島県広島市中区舟入本町17-1、代表山浦芳樹氏ほか1名)は、9月25日に広島地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は臼田哲朗弁護士(広島県広島市中区紙屋町1-1-13 長崎ビル2階、臼田哲朗法律事務所、電話082-247-4200)。破産管財人には、二國則昭弁護士(広島県広島市中区八丁堀2-31 鴻池ビル9階、弁護士法人広島みらい法律事務所、電話082-511-7772)が選任されている。

 当社は、1994年(平成6年)7月に設立された食堂の経営業者。大学や高校、官公庁、企業などの施設内にある食堂の企画・経営を主体に、売店の運営、研修施設などへの食事の提供などを手がけ、中四国地方を中心に、近年は北海道から九州までエリアを拡大していた。

 しかし、積極的な事業展開により売り上げを拡大させる一方で、同業者との競合による受注価格の低下に加え、コロナ禍で受託先である学校や官公庁などの食堂運営が休止となったほか、テレワークやオンライン授業の導入で食堂売上が減少し、2022年11月期の年売上高は約15億3000万円にとどまり、採算性は低調に推移して財務内容は債務超過に陥っていた。

 食材費や人件費の高止まりが収益を圧迫するなか、メニュー構成の見直しや役員報酬の削減などの合理化を図っていたが、不採算受注もあり収益改善は進まなかった。また、中小企業活性化協議会から支援を受けたり、金融機関から借入金の返済猶予を受けたりして再建に取り組んでいたが、今年9月に入ってから学校関係など一部の受託先で食事提供ができない状況に陥り、動向が注目されていた。なお、従業員はパートなどを含めて約700名にのぼる。

 申請時点の負債は、債権者約500名に対して約16億8000万円。

 なお、関係会社である、びほく(株)(TDB企業コード:617010804、資本金5036万円、同所、同代表ほか1名)、ミールサービス(有)(TDB企業コード:600592211、資本金3990万円、同所、同代表ほか1名)の2社も、近日中に自己破産を申請する予定。