ランドリールームが新居につくれないと、室内干しする場所に悩みます。5年前に注文住宅を建てた日刊住まいライターは、ハウスメーカー担当者の助言で、リビングの一角を部屋干しの場所に。これが大失敗。ソファでまったくくつろげず、「こんなことなら、脱衣所を1畳広げてでも室内干しを確保しておけば」と後悔しきり。今では、浴室に干すハメに…。

あまり抵抗なくリビングに室内用物干しを設置

わが家は共働きの夫婦と娘2人(11歳、2歳)の4人家族。5年前にハウスメーカーで約30坪の2階建ての家を建築。プランは2階リビングを採用しました。

ちなみに筆者宅は、以下のような間取りとなっています。

1階:主寝室、ウォークインクローゼット、子ども部屋(2部屋)、トイレ
2階:LDK、子ども用スペース(2.3畳)、浴室、洗面所、トイレ ※上図面参照

共働きだから、ベランダとは別に、室内干しスペースがあると便利だろう。2階の脱衣所に洗濯機を置く予定だから、部屋干しするなら2階がいいね…。プランを練る際、そんな話題が出て、部屋干しスペースを確保することに。

 

検討したところ、2階で室内用物干し(わが家はホスクリーンを採用)を設置できそうな場所は、リビングしかないように思われました。また、ハウスメーカーの営業担当者のすすめもあって、あまり抵抗なくリビングに室内用物干しを設置することが決まります。

とは言え、リビングが広いわけでもないわが家。設置できそうな場所は少なく、結局、ソファーを置く予定の真上に設置することに。

迷いがなかったわけではありません。ただ、それまで住んでいたアパートでは、6畳の居間で部屋干しをしていました。その経験があったため、もっと広くなるから大丈夫だろうと、楽観的に考えていたのです。

しかし、これが大失敗でした。

 

洗濯物が視界に入ってソファでくつろげない!

わが家の平日の洗濯家事は、夜に洗濯をして夜干しするサイクル。家族全員がお風呂に入ったあと、洗濯機をまわし、夜の11時くらいにソファー上に洗濯物を干します。そのまま次の日の夕方まで洗濯物はソファー上に干されている状態。そして、仕事から帰ってきて洗濯物をしまうという流れです。

日中は仕事で家にいないので気にならないのですが、問題は夜。洗濯物を干している作業中はもちろん、ソファー上に洗濯物がある時間もソファーでくつろげません。洗濯物が視界に入ってきてとてもジャマ!

ソファーには問題なく座れることはできるのですが、頭上の洗濯物で圧迫感があります。

 

リビングが常にごちゃごちゃした印象に

新居に住み始めて2年半ほどは、ジャマと思いつつもリビングで部屋干しをする生活を続けていました。

 

ちょうどそのころ、第二子の産休育休期間に突入。家にいる時間が増えたので、天気がいい日は洗濯物を外で干すようになりました。

すると、リビングがとてもすっきりして、落ち着いた空間になっていることに、気づいたのです。リビングで洗濯物を干しているから、散らかった印象になっていたのだ、ということを改めて思い知らされました。

リビングに洗濯物を干すルールを見直し浴室に

すっきりとしたリビングが快適だったため、その状態を維持すべく、洗濯物を干す場所を見直すことに。

 

部屋干しする際は、浴室で干すことにしたのです(浴室には乾燥機はありません。ですから、除湿機と乾燥機を購入することに)。

リビングに洗濯物を干すということをほぼしなくなると、リビングが洗濯物で散らかった印象になるということもなくなりました。リビングの環境改善は大成功。

ただこの方法だと、お風呂に入る前に、浴室から洗濯物を出さないといけません。しかし乾いた洗濯物を片づけるきっかけになると、ポジティブにとらえています。

なお、浴室で除湿機や乾燥機を使用する際は注意が必要。床が濡れていては非常に危険です。また、電源コードの取り回しにも、気をつけなければなりません。

 

脱衣所をもう1畳広げておけばよかった

これらの失敗から思うことは、狭くてもいいから洗濯物を干すスペースを、ちゃんとつくればよかったということです。

わが家の場合、ほかのスペースを優先すると、ランドリールームをつくるほどの余裕はありませんでした。とはいえ、脱衣所をもう少し広くすることはできたのではと思っています。

 

上の写真は、洗面所の手前から脱衣所を見たところです(突き当たりの扉の奥が浴室)。

現状の脱衣所は約1畳。洗面所と空間を分けたため、とても狭い脱衣所です。しかし、あと1畳あれば、4人家族1日分の洗濯物が干せる程度のスペースは、なんとか確保できたのではと思っています。

それまで住んでいたアパートの環境を、新居にそのまま持ち込んでしまったのが、そもそもの失敗でした。この失敗談が家づくりを考えている方の参考になればうれしいです。