有酸素運動をしても痩せないのはなぜ?見直すべき4つのポイントを解説
体内の糖質や脂質をエネルギー源とする有酸素運動は、ダイエットに効果があると言われています。しかし、「有酸素運動さえしていれば必ず痩せる」というわけではありません。
この記事では、有酸素運動をしても痩せない理由と、ダイエットを成功させるポイントについて詳しく解説します。
有酸素運動をしても痩せない理由
まずは、有酸素運動をしても痩せないときに考えられる4つの理由を紹介します。
基礎代謝が落ちている
一般的に、筋肉量が少ない人ほど有酸素運動をしても痩せにくいと言われています。筋肉量は何もしなければ加齢とともに減少していきますが、それと比例して落ちてしまうのが基礎代謝です。
基礎代謝とは、体温の維持や呼吸、心臓の鼓動など、生命を維持するために最低限必要なエネルギーのことです。
1日のエネルギー消費量の70%は基礎代謝が占めると言われているため、基礎代謝が高い人と低い人では痩せやすさに差が出てきます。
そもそも筋肉量が減少する原因としては、加齢以外にも、有酸素運動のやりすぎや糖質制限によるエネルギー不足なども考えられます。
体内の糖質や脂質が不足した状態で有酸素運動を続けると、体はタンパク質をエネルギー源にしようとして筋肉を分解するため、筋肉量が減り、基礎代謝が落ちてしまうのです。
カロリーを摂りすぎている
いくら有酸素運動をしたとしても、食事による摂取カロリーが消費カロリーを上回っている場合、なかなか痩せることはできません。
例えば、体重60kgの人が30分ランニングを行ったときの消費カロリーは、261~347kcal程度です。
白ごはんの茶碗1杯分のカロリーは240kcal程度ですが、30分ランニングをしたからと食べすぎてしまうと「思ったほど痩せなかった」という結果になることもあります。
タイミングが適切ではない
有酸素運動で効率良く痩せるには、適切なタイミングで行うことも重要です。
有酸素運動をする目的がダイエットであれば、脂肪を燃焼しやすい食前や朝がおすすめです。
体内に糖質が少ない状態で有酸素運動をすると、体はエネルギー不足に陥りやすくなるため、通常よりも早く脂肪燃焼が始まり、痩せやすくなります。
ホメオスタシス機能が働いている
ホメオスタシスとは、人間に生まれつき備わっている「餓死から逃れようとする防衛機能」のことです。
例えば、食事による摂取カロリーが基礎代謝より少ない状態になると、ホメオスタシス機能が働いて、基礎代謝を抑えようとします。
有酸素運動を始めて最初は順調に体重が減っていたけれど、しばらくしたら痩せなくなったという場合、ホメオスタシス機能の働きにより、体重の減りが緩やかになっている可能性があります。
この減少は「ダイエットの停滞期」とも呼ばれていて、一時的に痩せにくくはなるものの、しばらくすると再び減少が始まるケースも多いです。
そのため、停滞期をどう乗り越えるかがダイエットの成功を左右すると言われています。
有酸素運動をしても痩せないときの対策・4つのポイント
これまで紹介してきたように、有酸素運動をしても痩せないときには何らかの理由があると考えられます。その理由に応じて適切な対策を行うことで、ダイエットを成功に導くことができるでしょう。
ここからは、有酸素運動をしても痩せないときに有効な対策、押さえておきたいポイントについて解説します。
無酸素運動(筋トレ)を取り入れる
基礎代謝が落ちてしまったときは、有酸素運動だけを続けるのではなく、無酸素運動(筋トレ)を取り入れて筋肉量を増やすことを意識しましょう。
ダイエット目的であれば、「無酸素運動→有酸素運動」の順番で行うのが効果的です。
無酸素運動には、筋肉量を増やすだけではなく成長ホルモンの分泌を促す作用があります。
成長ホルモンには脂肪を分解して燃えやすくする働きがあるため、有酸素運動の前に無酸素運動を行うことで脂肪を燃焼しやすくする効果が期待できます。
栄養バランスの良い食事を摂る
糖質制限や食事制限などの偏った食事をしている場合は、食事内容を見直してみましょう。
糖質は摂りすぎると太る原因にはなりますが、運動に必要なエネルギーを生み出すためには適量摂っておきたい栄養素です。
糖質を制限しすぎると基礎代謝が低下し、痩せにくい体になってしまいます。
また、摂取カロリーを過度に減らしてしまうとホメオスタシス機能が働き、ダイエットの停滞期を迎えてしまいます。
そのため、体重の減りが少なくなったと感じたら摂取カロリーを少しだけ増やし、栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。
特に、筋肉の材料となるタンパク質を積極的に摂ることを心掛けてください。
カロリーコントロールをする
栄養バランスの良い食事を心掛けることは大切ですが、食べすぎは禁物です。
痩せるためには「消費カロリー>摂取カロリー」を常に意識するようにしましょう。
有酸素運動による消費カロリーがどのくらいなのかを知り、摂取カロリーがオーバーしないようにコントロールするのがポイントです。
有酸素運動の消費カロリーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
生活習慣を見直す
飲酒や睡眠不足、ストレスなどもダイエットには悪影響です。
ダイエットを成功させるためにも3食しっかりと食べるほか、早寝早起きをして規則正しい生活を送ることを心掛けましょう。
また、有酸素運動をしても痩せないからといって過度に焦ってしまうと、それがストレスの原因となる可能性もあります。
焦りや不安を感じたときは、アロマオイルを垂らした湯船で半身浴を行ったり、カラオケで思い切り歌ったりなど、自分に合った方法でストレスを発散させましょう。
モチベーションを維持する
ダイエットの停滞期は誰にでも訪れるものです。しかし、体重の減りが緩やかになると、ダイエットへのやる気が落ちてしまう人もいるかもしれません。
停滞期は、最もダイエットに挫折しやすいタイミングだと言われています。
停滞期に入ってもモチベーションを落とさず有酸素運動を継続し、ダイエットを成功させるためにはそれなりの工夫が必要です。
例えば、気分転換で運動方法を変えてみたり、気分が上がるウェアをそろえてみたりと、楽しみながら続けるための工夫をしてみてはいかがでしょうか。
自分好みのデザインで着心地の良いウェアを着ると自然と気分が上がり、モチベーションアップが期待できます。
有酸素運動をしても痩せないときは焦らずやり方を見直そう
有酸素運動をしても痩せないときは、基礎代謝の低下やカロリーオーバー、ホメオスタシス機能によるダイエットの停滞期など、何らかの理由があると考えられます。
運動を続けているのに効果が現れないとついつい焦ってしまうかもしれませんが、そんなときこそ落ち着いて、楽しみながら有酸素運動を続けられるような工夫を取り入れてみてください。
また、有酸素運動をするときは機能性とデザイン性に優れたスポーツウェアを着用すると、モチベーションアップにつながります。
今回紹介した内容も参考に、適切な対策を行ってダイエットの成功を目指しましょう。