「伊右衛門」のラベル裏(左)。おみくじとイラストが描かれている

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 サントリー食品インターナショナル(東京都港区)が3月14日、緑茶飲料「伊右衛門」をリニューアルしましたが、SNS上では以前から同商品のラベルが話題となっているのをご存じでしょうか。ラベルの裏側には、「金太郎」「招き猫」などのイラストとともにおみくじが掲載されており、SNS上では「大吉だった〜」「おみくじついてた!」「はまってる」など、好意的な意見が上がっています。

 なぜラベルの裏側におみくじ付きのイラストを掲載しているのでしょうか。同社ブランド開発事業部の俵裕規さんに聞きました。

「鮮やかな緑の液色」のアピールが目的

 俵さんによると、今回のリニューアルに伴い、新たに「一寸法師」「手まりに乗った猫」など、日本の文化や縁起物をテーマにした全8種類のイラストを採用したということです。おみくじは、「大大吉!」「大吉」「中吉」「小吉」の全4種類です。

 そもそも、なぜ「伊右衛門」のラベルにおみくじ付きのイラストを掲載したのでしょうか。俵さんは「2020年4月に伊右衛門を全面的にリニューアルしたのがきっかけです。この商品の最大の特長である『鮮やかな緑の液色』を見ていただきたいという目的で、ボトルに縁起の良いだるまのイラストを刻印しました」と説明しています。

 その上で、「より多くのお客さまに液色に注目していただきたいという思いから、同年8月にラベル裏におみくじ付きのイラストを掲載したほか、おみくじを一定数集めると、オリジナルグラスなどが抽選で当たるプレゼントキャンペーンを実施し、好評いただいたことで、その後、通年でイラストを載せるようになりました」と教えてくれました。

 商品について、消費者はどのように感じているのでしょうか。俵さんは「当初の狙い通り、お客さまは緑の液色に気付き、『おいしそう』と感じていただけたようです」と説明。

 また、「『最近、伊右衛門のおみくじをめくるのがひそかな楽しみ』と、おみくじ自体を楽しむ声が寄せられたほか、『ラベルを完全にはがさないとおみくじが見えないことが、自然とごみの分別につながるのはとても大大吉な発想だと思います!』と、ラベルに関する工夫を評価する声もいただいております」とコメントしています。

 なお、伊右衛門以外の商品のラベル裏にもイラストが掲載されています。俵さんによると、「伊右衛門 京都ブレンド」のラベル裏には、「日本のことわざ」をテーマにした全5種類のイラストを掲載しているほか、「GREEN DA・KA・RA」シリーズのラベル裏には、ラベルの分別時に少しでも楽しく、優しい気持ちになってほしいという思いで、オリジナルキャラクター「やさしいペンギン」のイラストを掲載しているということです。

 商品を購入したら、ラベルの裏を見比べるために集めてみるのも良さそうです。