横浜市「戸塚区・青葉区 連節バス」どうなる? 「輸送力増やして減便」で生き残りへ
下飯田駅(ゆめが丘駅)〜ドリームハイツは増便が検討されています。
遠隔路線は「乗り継ぎ前提」で生き残りへ
横浜市で運行中の連節バス(画像:写真AC)。
横浜市内の2か所で、連節バスの導入計画が進んでいます。どちらも2023年度内の運行開始予定となっています。実現すればみなとみらい地区を走る「ベイサイドブルー」に続いて2・3例目となります。
●戸塚区連節バス
区内有数の人口をもつ住宅地、ドリームハイツ地区。最寄り駅は戸塚駅をはじめ大船駅、藤沢駅、湘南台駅、下飯田駅、立場駅と四方八方におよび、各地へバス路線が伸びています。
このうち戸塚駅までの路線に、連節バスが導入されます。朝夕に区間急行運転され、大量輸送を担います。そして、1便で通常のバスの約1.8倍の人数を輸送する代わりに、1時間あたり2〜4本の減便を行うとしています。
戸塚方面行きを減便することで浮いたリソースを、今度は別方面の路線に振り分けることができます。計画案では収支の悪い立場駅行きを維持し、下飯田駅行きについては1時間あたり最大2便の増便が可能と想定されています。特に下飯田駅は、すぐ隣に相鉄いずみ野線のゆめが丘駅があります。3月から「相鉄・東急直通線」の開業とともに都心方面への直通列車が運行開始されるため、需要が急増することが予想されているのです。
●青葉区連節バス
横浜市の北西端に位置する奈良地区。主な拠点駅は東急田園都市線の青葉台駅、あるいはこどもの国線のこどもの国駅です。青葉台駅から直通するバスは「青118」「青56」などで、奈良北団地へ行く前者は1時間に4本で、北端の緑山へ行く後者は1日13便で赤字。いっぽう青葉台駅と日体大をむすぶ「青61」が頻発運転されており、隣接2方面で輸送力のダブつきと運転手不足という課題がありました。
そこで奈良方面行きと日体大行きを統合し合理化するのが、連節バス導入に伴う路線再編です。再編案では、青葉台駅〜日体大で連節バスによる大量輸送を行い、奈良・緑山方面へはそこから乗り継ぐという輸送体系を目指しています。もちろん戸塚区同様、輸送力が増えた分の本数削減も行うとしています。
路線再編にあたっては、青葉台駅〜緑山直通の「青56」を廃止し日体大発着する案、青葉台駅行きを朝夕計2便だけ残す案、どちらがいいかのアンケートを実施。1月末に回答が締め切られ、そのうち方針が決定する見込みです。