ものの多さや家具の配置など、暮らしの中で「しっくりこない…」と感じていることはありませんか? ライフオーガナイザーの高田舞子さんも、引っ越し後に、ものの量や家具の配置に違和感を感じ、改めて見直したそう。今回はそんな高田さんに、引っ越しをするなかで感じた、暮らしをアップデートするためのポイントを教えてもらいました。

暮らしは常にアップデートできる。引っ越しで分かったこと

結婚、転勤、マイホーム購入など、人生の中では何度か引っ越しの機会があります。以前の記事でも段階別にご紹介していますが、わが家も先日引っ越しを経験しました。今回は、いよいよ新しい家に入居するという引っ越しの後半戦で実際に感じた、気をつけるべきポイントと、暮らしをアップデートするために大切なことをご紹介します。

家具の配置を見直したら部屋がすっきり!<写真>

●家具の配置が微妙!?荷受け時に感じた違和感

荷受け当日、引っ越し業者はまず家具を運びます。収納家具などは、事前に計画した位置にひとまず設置。

しかし、それはあくまでも紙面上で考えた配置シミュレーションです。実際に高さが加わって3次元で見ると圧迫感があったり、開口部(窓・扉)との位置関係が微妙だったりして、「なんか、違う…」と感じてしまいました。

ですが、そんな違和感に気づいても代替案を出して場所を修正する時間などなく、どんどん段ボールが運ばれてきます。あっという間に床は埋め尽くされ、荷受け作業は終了…。

 

●家具配置を決め、段ボールをとにかく開ける

過去に私が片づけサービスでお手伝いをしたなかにも、引越し後の段ボールが数か月山積みのままの家がありました。日々の暮らしに追われて作業を後回しにしてしまうと、すぐにその風景に慣れ、箱を開けることすら面倒になります。

ですが、段ボールを開梱しない限り、部屋は片づきません。段ボールから出したものを決まった場所に収納するためにも、まずは家具の配置をしっかり定めることが大切です。

荷受け翌日、前の家での暮らしの仕組みを元に、新しい間取りでの動線を考えながら、ひとりでせっせと家具移動。前日に感じた家具配置の違和感をなくしていきました。

しっくりくる家具の配置が決まれば、段ボール作業へ移ることができます。ひとまず、家族が使うキッチンとリビングを最優先で片づけ。パブリックスペースが整えば、子どもも自分の時間を持つことができ、私も片づけに集中することができます。

元々住んでいた家×夫の単身赴任先、2か所からの引っ越しのため、段ボールが100箱以上ありましたが、入居後4日で数箱を残すのみに。とにかく、開けまくる! 解体した段ボールを早々に回収してもらうことも、スッキリした暮らしへの近道です。

●入居後も「ものの見直し」は続く

引っ越し前に、ものと向き合い収納ケースや小物の量をずいぶん整理しましたが、入居後もさらなる整理を迫られました。紙面上のシミュレーションでは分からない、高さ情報や扉の有効サイズの関係で、収納力が思うほどなかったからです。

「まだ使えるものを捨てるなんてもったいない」と、手放すのを躊躇してしまうのは「もの」にフォーカスしている証拠です。考えるべきは、「どういう暮らし方がしたいか」。これからの暮らしを心地よくするために、ときには手放すことも必要です。

 

●事前に決めた家具の配置にこだわりすぎない

また、引っ越しにおいて、「どの家具をどの部屋に置くか?」など、事前に配置をシミュレーションすることはとても重要。新しい暮らしを想像しながら家具の配置を検討することで、手元に残すか手放すかの判断にもつながります。

ですが、それはあくまでも2次元上のイメージにすぎません。事前に決めた家具の配置にこだわりすぎないことも大切です。

 

●暮らしを常にアップデートするためには、観察が重要

実際に暮らし始めて何かしらのストレスを感じるということは、そこに暮らしを改善するポイントがあるということ。これは引っ越しの有無にかかわらず、だれにでも当てはまることだと思います。

暮らしは常にアップデートすることができます。持ち家や賃貸、新築、築古など、どんな物件であっても、ものを手放したり家具の配置を見直したりすることで、自分にとって心地よい空間になっていくのです。

そのために必要なのが、観察すること。自分はもちろん、家族の行動を観察しながら、動線やアクション数、収納方法などを今一度見直す習慣をつけてみるといいかもしれません。