春は卵の季節。寒気が少しやわらぐ春目前の今、卵料理をつくってみませんか? いつもの卵料理をさらにおいしくしてくれるコツと、今すぐ試せるレシピを、料理研究家の小林まさみさんに教えてもらいました。

家族が喜ぶ!お店みたいに仕上がる卵レシピ2つ

ちょっとしたコツでお店みたいな仕上がりに!

●オムライス

卵料理の定番・オムライスは、使用するフライパンの大きさがコツ。1人分の薄焼き卵を直径24〜25cmのフライパンで焼くと程よい厚みと大きさになり、包むときの失敗が少なくなります。

【材料(4人分)】

卵 8個
<チキンライス>
鶏モモ肉 1枚(200g)
タマネギ 小1個(150g)
ピーマン 4個(130g)
マッシュルーム 1パック(100g)
A[トマトケチャップ大さじ8 中濃ソース大さじ1 塩、コショウ各少し]
温かいご飯 500g
バター 大さじ2
塩、コショウ 各少し
牛乳 大さじ4
サラダ油 大さじ2
トマトケチャップ 大さじ4

【つくり方】

(1) チキンライスをつくる。鶏肉は筋と脂肪を取り、1cm角に切る。タマネギ、ピーマンは1cm角に切る。マッシュルームはペーパータオルで汚れをふき、薄切りにする。

(2) 大きめのフライパンにバターと1のタマネギを入れ、強めの中火にかけて炒める。タマネギが透きとおったら、鶏肉を加えて色が変わるまで炒める。

(3) ピーマン、マッシュルームを加えて炒め、油が回ったらAを加えて炒める。ご飯を加えてなじむまで炒め、火を止める。

(4) ボウルに卵2個、塩、コショウを菜箸で溶き混ぜ、牛乳大さじ1を加えて混ぜる。

(5) フライパンに、サラダ油大さじ1/2を強めの中火で熱する。4を流し入れ、菜箸でふんわりといって広げ、半熟状の卵液が流れないくらいになったら火を止める。中央に2の1/4量を細長くのせる。卵の両側を折り込んで卵を密着させ、フライパンの向こう側に寄せる。

(6) フライパンの柄を下からかつぐように持ち、そのまま皿に倒すようにして盛る。ペーパータオルで包んで形をととのえる。

(7) (4)〜(7)の要領で残り3つを仕上げ、ケチャップをかける。

[1人分673kcal]

 

【ポイント】

卵に少し水分(牛乳)が入ることで、焼き始めてもすぐに固まらず、調理しやすい。最後に形をととのえるときも扱いやすくなる。

●親子丼

白身がぷるぷるな半熟に仕上げるコツは、きれいに混ぜすぎないこと!

【材料(4人分)】

卵 8個
鶏モモ肉 1枚(300g)
タマネギ 1個(200g)
A[だし汁1と1/2カップ しょうゆ大さじ4 砂糖、みりん各大さじ2]
温かいご飯 4杯分
糸ミツバ(3cm長さに切る) 適量

【つくり方】

(1) タマネギは縦4つ割りにし、横5mm幅に切る。鶏肉は筋と脂肪を取り、2cm角に切る。

(2) 直径約27cmのフライパンにA、タマネギを入れて強火にかけ、ひと煮立ちさせる。鶏肉を加え、再び煮立ったら中火にし、アクを取りながら7分ほど煮て火をとおす。

(3) ボウルに卵6個を割り入れ、白身が少し残るくらいに溶きほぐす。

(4) (2)を強めの中火で煮立て、(3)を中心から外側に回し入れる。周りの卵が固まってきたら、ゴムベラで内側に数回入れ込んで半熟状に火をとおす。

(5) 残りの卵を溶きほぐし、中心から外側に回し入れ、フタをして中火で2〜3分、トロッと半熟状に火をとおす。

(6) どんぶりにご飯を盛り、(5)をのせ、ミツバを添える。

[1人分632kcal]

 

【ポイント】

溶き卵は分けて加えることで、段階的に火をとおす。2回目はとくに半熟状に。ムラなく加熱されるので状態も見極めやすい。