SNSで人気のファッションイラストレーター・珍田さんと、ライターの野田春香さんがタッグを組んだ連載!「こんなときどんな服を着ればいいかわからない」のあるあるなお悩みに合わせたアイテムやコーディネートを、30〜40代の今を生きる3人の個性豊かな女性の日常とともに紹介していきます。

【今回の主人公は、コンサバスタイルの“マユミ”】

42歳のマユミ。保険会社の営業で、バツイチ独身のひとり暮らし。168cm、57kg。大阪出身。はっきりものを言う性格で気が強く、クールで周りに頼られがちだけど中身は乙女。11歳年下の彼氏がいる。仕事柄、平日はオフィスカジュアルスタイルでモノトーンばかり。休日もそれをベースにしたコンサバな服が多い。

親しみやすさを演出してくれるデニムは、自分も相手も安心できる

第五回は「ブルーのストレートデニム」の着回し。年齢に合った“かわいい”って、なかなか難しいこともありますよね。そんなときに頼れるのは、着崩しが簡単なデニムなんです!

●デート編:デートにふさわしい甘口トップスも、デニムのラフさで親しみやすい

【3/5 土曜日 PM1:00。彼とデート】

マユミ:付き合って二か月。11歳も年下の彼氏・ユウとはいつの間にか毎週末会うのがお決まり。こんな年下が恋人だなんて今でもからかわれているんじゃないかと疑ってしまうけど、猛烈アピールをしてきてくれたのは彼のほう。新しい恋を始めるなんて元夫とつき合いはじめた10年前のことだから、デートってなにを着ればいいのかわからず戸惑ってしまう。

でも、この浮かれた気持ちが改めて楽しかったりもする。11歳年下の彼の隣にいてもおばさんに見えなくて、かといって若づくりした感じにもならない服って一体なに? こんな悩みに、デニムは本当に頼れる。

トレンド的にも年齢的にももうスキニーって気分じゃない。脚のラインを拾わず、大人にふさわしい雰囲気の出るストレートシルエットがいい感じ。

デニムのお供にするトップスは会社にもたまに着て行くボウタイブラウスをセレクト。ボウタイは黒ならおばさんっぽくならず(と思ってるのは私の図々しさ…?)クールに仕上がるところが好み。デートに必要な華やかさも出た気がする。

ついでにドット柄のパンプスでさりげなく盛り上げてみた。元気なアイテムがあるとユウは『かわいいね』とほめてくれる。「そういうことみんなに言ってるんでしょ」とつい強がってしまうけど、真に受けるのが怖いだけ。本当はうれしい。

●日常編:ぼんやりしがちなデニムコーデをニット×シャツでピシッと

【3/6 日曜日 PM4:30。ひとりでカフェ】

ユウは会社の同僚と出かけるというのでひとりの日曜日。正直土日どちらかはひとりでいられたほうが気持ちが休まるからありがたい。気に入ってる近所のカフェに本を持って出かけた。オシャレを考えるのが面倒で昨日と同じデニム。

とはいえ適当な格好だとせっかくのカフェ時間の気分が上がらない。ニット一枚だと顔がぼんやりするからシャツをかませて。白やブルーと迷ったけど、気持ちも表情もシャンとするストライプに。このシャツがあるのとないのとでは、顔色の見え方が全然違う。大きめのバングルがひとつあるとポイントになって一気にあか抜ける。

そろそろ帰ろうかというところにユウからのLINE。『同僚が彼女に会わせろって言うから今度会って欲しい。紹介したい』って、本気?『同僚って20代とか30代とか若い人ばっかりじゃん。そんなところに42歳の私なんかが…』と打ち込んだものの、浮かれたうさぎキャラクターのOKスタンプだけを返信した。

若い彼の同僚に会うって、一体なにを着ていけばいいの? メイクはどうしたら…? 最近服も買ってないし、メイクもアップデートしてない。今度の週末は買い物に決定だなと、計画を立てている自分はまるでさっきのOKスタンプのうさぎみたいに浮かれていた。

●今回のキーアイテム:ストレートデニム

今のトレンドは、スキニーでもなくボーイフレンドでもなくストレート。脚のラインや長さをごまかせるメリットもあるのでアラフォーも自信を持って着られます。ネットでポチらずしっかり試着をして、お尻のラインがキレイに見えるものを選びましょう。それでもお尻に自信が持てなければガードルなどと併用を。