MQ整理(株)〈旧:村上給食(株)、TDB企業コード:580845733、資本金4950万円、大阪府東大阪市稲田新町3−4−11、代表清算人村上幸司氏)は、1月26日に大阪地裁より特別清算開始命令を受けた。

 MQ整理(株)は、1965年(昭和40年)5月創業、78年(昭和53年)3月に法人改組した給食業者。地元東大阪市を中心に大阪府下および近畿圏の一般企業や小中学校などを対象として、配送用弁当の製造を手がけていた。東大阪市の企業や工場の増加に伴い業容を拡大し、神戸や姫路、奈良、京都などにも工場や営業所を順次開設し販路を拡大。得意先数が増加した2003年8月期には年売上高約76億3000万円を計上していた。

 その後も、食材卸業者などから食材を仕入れ自社工場で製造し、産業給食(弁当)「かなえ」や中学校給食弁当、幼稚園給食「童」などを展開。一般企業や小学校の調理場に人員を派遣し、給食や昼食を製造する食堂受託事業(現地調理)も行い、70億円内外の年売上高を維持していた。

 しかし、リーマン・ショック以降は工場減少やコンビニ弁当の台頭などを背景に受注が減少し売り上げは漸減。その間、食材の仕入れ原価の高騰や燃料費高騰による配送コストの増加を販売価格に転嫁できず収益面も低調に推移していた。そのようななか、2010年には約18億円の過年度修正損を計上したことで、大幅な債務超過に転落。金融債務の返済リスケジュールを要請する一方、各地の工場や営業所を閉鎖するほか、2018年7月には奈良工場の売却などリストラを進め経営の立て直しを図っていた。

 その後は、給食ラインナップのリニューアルや新商品展開など取引深耕に努めていたものの、2019年7月から学校給食の受注がなくなり取引が半減したこともあり、2019年8月期の年売上高は約29億円にまでダウン。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により受注はさらに減少し厳しい経営を余儀なくされていた。業績回復の目途が立たないなか、スポンサーを選定し、抜本的な立て直しを目的に第二会社方式による事業再生を企図。2021年2月に別途設立した新会社へ事業を移管し、当社は6月に現商号へ変更のうえ、同年11月1日開催の株主総会の決議により解散していた。

 負債は、金融債務を中心に約35億円の見込み。

 なお、以下のグループ会社も同様の措置となっている。
・(株)おさんどん(TDB企業コード:872002997、法人番号:3120001162700、資本金100万円、登記面=大阪市中央区農人橋1−1−29−2701号、同代表清算人)
・(株)餐(TDB企業コード:847002344、法人番号:5150001016785、資本金300万円、登記面=奈良県香芝市関屋北5-6-15、同代表清算人)
・(株)ジュンコーポレーション(TDB企業コード:582472550、法人番号:1122001014825、資本金300万円、東大阪市稲田新町3−4−11、同代表清算人)

 清算したのは旧事業会社。事業は別途設立された村上給食(株)(TDB企業コード:682057231、法人番号:2122001034533、大阪府東大阪市稲田新町3−4−11)が承継しており、現在も営業を継続している。