ブラックアウトはダメ!健康的に酒を酌み交わすためには

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ブラックアウトはダメ!

 一時的記憶喪失である「ブラックアウト」。深酒によって経験したことのある人もいらっしゃると思います。正直言って私も若気の至りでよくやっちゃったものです。

ブラックアウトは北海道胆振東部地震の大規模停電や失神・気絶など、供給が途絶えたり維持できないという事象。只事ではない切実さが伝わってきます。


海馬(海馬と呼ばれる脳の部位)は生命と直結するような重要な記憶が蓄積され、大脳皮質は学習したことなどを覚える部位(※1)。脳が委縮することは加齢現象のひとつですし、認知症患者にも見られる所見です。だから海馬や大脳皮質など脳を痛め付けたり、萎縮させる大酒は避けなければならないのです。

お酒を飲むこと自体は、時として円滑な社会生活には必要だと思う。アルコールの力を少し借りて、人と人の気持ちの隔たりを振り払ってくれる。そんな場面では特有の空気が漂います。下戸でもお酒の席に居合せると、それまで知らなかったことやひらめきが生まれたりします。

酒の席は人のコミュニケーションの場としてあっていい。だから私はこじんまりとした酒宴が好きです。(大きいのは周囲に対していらない気を使ってしまうから苦手)

せっかく饒舌になり、時にはバリアを外して本音を吐き合える貴重な機会です。

リアルな面談がもたらす効果は、リモートと比べて相互を理解し許容するレベルが広くて深いと思う。生で見るまなざしも言葉では伝わらない説得力を持っています。目を見ればその人が思っていることが分かる。「目は正直」って言いますよね。透明なアクリル板やシート越しに対面する時でさえ、ある種の心理的抵抗を感じてしまいます。誰もがそんなものを取り払って欲しいと思っているはずです。

私はご自宅から介護施設におじいさんやおばあさんをお連れする際、みなさんが座っている座席の窓ガラスを下ろすようにしています。暫しの別れとは大げさかも知れませんが、一時でも離れ離れになるのです。「じゃあ、行って来ます。」「気を付けていってらっしゃい。」と言いながら見送り見送られ手を振る間には、何の障害物があってはいけないと思っているから。

喫煙所はもういらない。お酒に含まれるアルコールは生理学的には「毒」に属するという(※2)。飲まないかもしくは控えるべき(※3)なことは確かな様です。

ブラックアウトするまでお酒を飲むのは頂けません。貴重な会話で湧き出たひらめきが忘却の彼方に飛んで行ってしまうのです。もったいないですよね。

【参考】
(※1)第36回医療キュレーター実践会研究会「子どもの脳を守れ!」
    −コロナ禍で悪化する生活リズム、問題行動、不登校は睡眠の乱れから始まる− 堀内 隆博氏講義
(※2)葉石かおり著 酒好き医師が教える 最高の飲み方
(※3)健検公式テキスト 増補改訂版 よい飲酒 悪い飲酒

[文:健康わくわくサイト]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 〜 免疫検査を通しての患者様への想い 〜 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。