おととし１２月、塩谷町の自宅で同居する母と弟をナイフで殺傷させた事件の裁判員裁判が２６日宇都宮地方裁判所で開かれ、被告の男に懲役１４年の判決が言い渡されました。

殺人と殺人未遂の罪に問われているのは塩谷町玉生の無職 齋藤光希被告(２２)です。

判決によりますと、おととし１２月１８日に塩谷町の自宅で３年以上引きこもりの状態だった齋藤被告が、母親の麻由美さん当時４５歳と当時１７歳の弟に自立を強く求められ家から追い出されると思い犯行に及んだもので、麻由美さんと弟をナイフで多数回突き刺すなどして麻由美さんを死亡させ、弟に全治２週間のけがを負わせたとしています。

２６日の裁判員裁判で山下博司裁判長は争点となった殺意について「母親の遺体には首や頭など１９カ所に傷があったほか弟も頭や顔に複数の傷を負ったことから死ぬ危険性が高い行為」と指摘し殺意を認定しました。

その上で、強い殺意に基づく極めて危険な犯行で結果は重大、被告なりに反省をしているが殺意を否認して不合理な弁解に終始し真摯な反省の態度が見られないと述べ求刑１８年に対して懲役１４年の判決を言い渡しました。