事業は継続中

(株)サン宝石(TDB企業コード:280128404、資本金2000万円、山梨県中央市山之神流通団地1-7-1、代表渡辺洋氏)は、8月27日に甲府地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は御山義明弁護士(東京都中央区日本橋3-8-9日本橋ホリビル7階、御山義明法律事務所、電話03-6225-2557)。監査委員には柴山聡弁護士(甲府市中央1-8-6今井ビル3階、丸山公夫法律事務所、電話055-235-1731)が選任されている。

 当社は、1965年(昭和40年)6月創業、79年(昭和54年)10月に法人改組したアクセサリー・雑貨小売業者。小中学生向けのアクセサリー・雑貨・コスメティック・ファンシー文具などを、少女雑誌に広告を掲載し通信販売を手がけていた。2002年より直営店「ファンシーポケット」を全国に44店舗展開し、オリジナルキャラクター「ほっぺちゃん」の人気も出て、2013年9月期には年売上高約42億6400万円を計上していた。

 しかし、「ほっぺちゃん」の人気に陰りが見え始めた事に加え、100円ショップなど同業他社との競合で売り上げが低迷し直営店を順次閉鎖したため、2016年9月期の年売上高は約21億円に減少していた。従来の、雑誌・店舗・催事中心の販売からインターネット主体の販売への転換を図ってきたが、2019年9月期の年売上高は約8億1600万円にダウン。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大で、2020年9月期の年売上高は約4億9100万円にとどまり、急激な収益悪化により資金繰りが限界に達したため、今回の措置となった。

 なお、現在スポンサー候補先への打診を開始しており、事業は継続中で「サン宝石 在庫大放出セール」を開催する予定である。

 負債は債権者約39名に対し約21億7000万円。