いけす懐石 築地竹若

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ジャスダック上場のあさくまの100%出資子会社

(株)竹若(TDB企業コード:983628084、資本金5000万円、登記面=東京都中央区築地4-7-5、代表諏訪部浩通氏)は、7月16日までに事後処理を中西康晴弁護士(東京都千代田区麹町2-2、扶桑合同法律事務所、電話03-3515-2251)ほか4名へ一任、東京地裁へ自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1988年(昭和63年)2月に設立された飲食店の経営業者。主力の和食・料亭業態では、「いけす懐石 築地竹若」池袋店や「銀座 松玄 凛」などを展開するほか、スイーツ・ベーカリー業態では「竹若ベーカリー」なども手がけていた。そのほか、巻き・握り寿司や海鮮丼をメインとする「築地 竹若」東京駅GRANSTA店や、肉料理やパスタをメインとする「PASTA&TAPASウォルプタス」などを展開し、2018年1月期には年売上高約25億1000万円を計上していた。

 その後は、店舗の閉店などがあったものの、一定の業容は維持し2020年1月期の年売上高は約21億4600万円を計上していた。同年2月にはジャスダック上場のステーキレストランを運営する(株)あさくま(TDB企業コード:400162707)の100%子会社になり運営を行っていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により事業環境が大幅に悪化。2021年3月までに主力の和食・料亭業態の店舗を全店閉鎖するなか、同年4月に債権者説明会を開催し取引先に債権放棄を要請するなどして、4月30日をもって休眠することを目指していた。しかし、店舗における多重リースが発覚。調査を進めていたが、債権者からの債権放棄の同意が得られず、当社の親会社である(株)あさくまが7月14日開催の取締役会において、当社の破産手続き開始の申し立てを行うことを決議していた。

 負債は債権者約62名に対し約9億8000万円だが、今後変動する可能性がある。