「青天を衝け」栄一の論破に「スカッとした」 史実エピソードに反響
俳優の吉沢亮さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「青天を衝け」第5話が、2021年3月14日に放送された。インチキ修験者たちに対する、栄一の「完全論破」に、視聴者から「スカっとした」といった声が続出している。
大河ドラマ60作目。主人公は「日本資本主義の父」こと新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一で、2015年後期朝ドラ「あさが来た」で知られる脚本家・大森美香さんのオリジナル作品。幕末から明治と、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、近代日本のあるべき姿を追い続けた生涯をエネルギッシュに描く。
「その頃の年号は?」
第5話「栄一、揺れる」では、栄一の姉・なか(村川絵梨さん)の縁談が「相手の家に憑き物(つきもの)がいる」という迷信的な理由で破談。ただの数回会っただけの関係とはいえ、相手に惹かれていたなかは、ショックからふさぎこんでしまう。そんななかを心配した親戚は、気を利かして修験者を呼びお祓いを依頼する。そういった類のものを一切信じていない栄一は必死に抵抗するが、半ば強引に祈祷が開始。栄一は、頬杖をつき退屈そうにやり過ごそうとする。
すると、修験者が「口寄せ」と呼ばれる神を降臨させてお告げを授かる儀式で「この家には、金神(こんじん)と井戸の神がたたっておる」「無縁仏もありて、この家をたたっておるなり」と話すと、親戚たちはどよめきつつもありがたくこのお言葉を受け止めた。しかし、栄一だけは「一つお伺いしたい」と声をあげ、「その無縁仏が出たのは何年前のことでございましょうか」と質問。「およそ60年前のことなり」との答えに、「その頃の年号は?」と問い詰め、答えがチグハグになったところで「俺は人の弱みに付け込む神様なんかこれっぽっちも怖かねぇ」「こんな得体の知れねぇもんで、一家を惑わすのは金輪際御免被る」と強い口調で言い放ち、インチキ修験者たちを追い払うのだった。
栄一の論理的な言動かつ、姉の気持ちに寄り添う優しい人柄が伝わるエピソードは、ドラマ公式ツイッター曰く「史実」であるとのこと。しかも、このとき栄一が15歳だったということも含め、視聴者からは「栄一、エセ修験者を論破! 痛快でございました!」「修験者の腕掴んで啖呵きるとこかっこよかったよ。 スカッと」「今日の修験者追っ払うシーン、『半沢直樹』のテーマが流れてきそうだった」などと続々と反響があがっている。