かつての伝統産業を復活させたい! 大阪・堺唯一の酒蔵が「お茶リキュール」を開発
[ちちんぷいぷい−毎日放送]2021年1月12日放送の「ニュースな町の☆印」のコーナーでは、大阪・堺の酒蔵で造られた「リキュール」を紹介していました。
大阪・堺はかつて有名な酒どころで、明治時代には95もの酒蔵があったそう。上方で生産され江戸へ運ばれる「下り酒」としてもてはやされたとのこと。
しかし、第二次世界大戦の大空襲で堺市内にあった多くの酒蔵が消失。1971年には最後の酒蔵も閉鎖され、完全に姿を消してしまいました。
そんな堺の伝統産業を復活させようと酒造りが再開、2015年には44年ぶりの地酒「千利休」が誕生
この「千利休」を作った酒蔵「利休蔵」で昨年の12月、新たな新商品が発売されたとのことで、番組が取材していました。
大阪で生まれた新しいお酒(画像は利休蔵のウェブサイトより)
千利休にあやかった「妙cha」
新商品は茶人・千利休にあやかった「リキュール」。
「妙(みょう)cha」と名付けられ、抹茶・さくら抹茶・ほうじ茶の3種類があります。(500ミリリットル1298円、300ミリリットル、858円。どちらも税込み)
蔵主の加藤堅さんは中国・上海出身で現在は日本に帰化。医療用品などの製造・販売の企業の経営者です。「利休蔵」社長の西條裕三さんが、酒蔵の業績が伸びず知人の加藤さんに相談したところ新商品を提案されたとか。
加藤さんが出資して蔵主となり、日本酒「千利休」と「お茶」を合わせたリキュールを開発。「日本酒の味をいかしながらお茶の風味を出す」のが商品開発の目的だったそう。
番組で試飲していましたが、見た目は抹茶のようで「お茶の甘み・香りがしてそのあとお酒の美味しさが味わえ、それぞれのいいところを引き立てている」とのこと。
様々な飲み方ができますが、牛乳を少し入れるとまろやかで甘みがより引き立つそうです。
商品開発にはかなりお金がかかっているそうですが、堺で唯一の酒蔵を守っていこうと頑張っているとのことでした。
(ライター:まみ)