iPhoneのヘルスケア? ルナルナ? オムロンの婦人用電子体温計の連携先が悩ましい
▲「MC-652LC」。体温計らしからぬ外観とサイズ。とても好きです。

少し前からオムロンの婦人用電子体温計「MC-652LC」(実売価格5000円前後)を使って基礎体温を測っています。

基礎体温というのは、朝起きてベッドから出る前の体温です。起床前にボーッと横になったまま測る体温が、女性の場合は日々わずかに上下します。この上下のムーブを見て女性のホルモンバランスや排卵のタイミングを推し量るんですが、あまりに変化がささやかすぎるので専用の「婦人体温計」が必要です。普通の体温計よりも目盛りが細かいのです。

で、かつてはこの基礎体温のリズムを読み取るために手書きでコツコツと記録していたそうです。寝起きにそんな繊細な作業をやるのはマジで大変だったはず。でも現在はBluetoothやNFCを使って体温計からスマホにデータ転送できるサービスがある! 最高! ズボラな私も興味本位で「MC-652LC」を購入し、使ってみることにしました。10か月ほど愛用しています。

ケースから取り出すと起動します。そのまま口に入れて10秒ほどで検温終了。速い。

▲測定結果は、小数点以下2桁の数字が大きくわかるように表示されます。バックライト付きなので朝の薄暗い部屋でも大変見やすい。

この後ケースに入れると、対応アプリへのデータ転送が始まります。

毎朝アラームで叩き起こしてくれる婦人体温計

「MC-652LC」の特徴であるスマホへのデータ転送や体温計のアラーム機能などをフル活用する場合は、現在はオムロンの「OMRON connect」というアプリを使用します。

かつてはドコモの提供するヘルスケアアプリ「カラダのキモチ」が必要でしたが、残念ながらこちらは2021年4月にサービス終了予定。いいアプリだったんですよ、お世話になりました。

ということで、現在は「OMRON connect」が「MC-652LC」の面倒を見ています。

 

▲他にもオムロンの体重計や血圧計などの製品をこちらに集結させることができるようです。アラームやブザーの音量も設定できます。

起動してすぐの画面がこちらです。ホーム画面。

▲体温計をケースにしまい、ホーム画面をグッと下にスライドさせると体温計のデータ転送が始まります。転送後の体温は、こんな風にグラフで表示されます。見た目はこざっぱり。測るのを忘れた日はボワーンと点線で表示されます。

 ということで、目覚まし時計にもなって、体温も測れて、便利便利……! と言いたいところですが、ここからが本番です。対応している基礎体温管理アプリがいくつかあり、自分の目的や好みに合ったものを探すことになるからです。

とりあえず温度の上下だけ残したいならAppleのヘルスケア

「OMRON connect」はAppleの「ヘルスケア」に対応しています。

 

▲オムロン製品からデータを送り込めるアプリの数々。

私はとりあえずなんでもかんでもヘルスケアにデータを入れてみたいので、ヘルスケアの基礎体温のデータソースとして「OMRON connect」を活用しています。

Appleのヘルスケアの画面はこちら。

Engadget Japan

▲世の中の基礎体温計アプリの可愛らしいデザインが私はあんまり好きじゃないのでこの見た目はアリ。週間、月間、年間でレイアウトを切り替えられるので「OMRON connect」よりは便利。

ただ、体温をガツンと表示しているだけなので、「月経期」「卵胞期」「黄体期」といったホルモン周期は不明です。妊活、避妊、生理周期を気にする人にはちょっと謎の存在かもしれません。

王道の「ルナルナ体温ノート」も使えます

次に紹介する基礎体温表アプリは、MTIの「ルナルナ体温ノート」です。登録したデータを婦人科のお医者さんにそのまま見せることができたり、なにかと親切。

▲よくみる「基礎体温表」をアプリでそのまま実現してます。この辺りはAppleのヘルスケアより親切。任意でいろんな情報を入力できます。「飲酒」「夜更かし」「測る時間がずれた」は懺悔の気分でタップします。
▲連携方法がちょっとアクロバティックですが、一回設定してしまえばあとはラク。ホーム画面をスクロールすると、後半は女性の体にまつわるコラムが並んでいます。

ドコモの「カラダのキモチ」のデータ引き継ぎ先「ラルーン」

▲基礎体温表はこんな感じで見やすいです。アプリを起動してすぐにコラムが表示されます。「ルナルナ体温ノート」よりもコラムが目立つ。ヘルスケアと恋愛とコスメとPRが混在しています。私はターゲット外だな……。

もうひとつ紹介します。もともと「MC-652LC」の管理アプリだったドコモの「カラダのキモチ」で測ってきた体温データや、任意で入力できた生理日や体重のデータは、エイチーム提供の「ラルーン」に引き継ぐことができます。

無料ユーザーの場合は、体温やその日の体調を登録するたびに広告が全画面にバーンと出ます。や、収益が大切なのは重々承知しますが、朝イチからお菓子やクリニックの宣伝を見て響く人は、そんなにたくさんいるのでしょうか。

朝っぱらから目にするアプリとしては少々ギラギラしているので、私は「ラルーン」はちょっと使いづらいです。

「カラダのキモチ」時代のデータは10か月ほど蓄積されていたので、「ラルーン」のプレミアムプランに入って広告非表示にしようかとも考えましたが、そもそもホーム画面のコラムに興味がないんです。女性向けだとこういう記事やPRが多いのだなあと妙に醒めた気持ちになりました。この辺りはホント好みが分れるところかと思います。

「MC-652LC」そのものにもメモリ機能があるので、毎朝必ず管理アプリを起動する必要はありません。なので、数日分の計測データをドカッと「OMRON connect」に転送して、気が向いたらAppleのヘルスケアで上下を眺めています。私の今のライフステージではそれで十分だからです。ということで、ご自分の目的やテンションに合わせてアプリを選んでください。

関連リンク:MC-652LC

 

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