冷凍肉がうま味アップ。簡単すぎる「塩フリージング」の方法
外出自粛が進むなか、買い出し回数は最小限にしたいもの。スーパーで必要な量をまとめ買いし、新鮮なうちに冷凍保存すれば節約にもつながります。
冷凍で劣化しがちな肉は、塩をプラスすることで解決! 減塩にもひと役買います。
塩を振って冷凍すれば、味の劣化を防げます
・下味がつくから手間いらず!
素材の重量の1〜1.5%の塩を加えることで、冷凍中と解凍中に塩が浸透。下味がしっかりつくので、解凍後の下ごしらえの手間が減り、すぐに料理に取りかかることができます。
・おいしさが長もちします!
塩の効果でおいしさをキープしたまま、保存が可能です。
・味がしみ込むので減塩できる!
冷凍・解凍の過程で塩が内部にまでしみ込むので、少ない塩分でもしっかり味がつき、減塩効果が。一般的に肉や魚を料理する際に使う塩よりも少ない量で満足の味わいになります。
肉はそのまま冷凍するとタンパク質や脂質が変質し、冷凍焼けや冷凍臭などの劣化が起きて風味が落ちることも。塩をふることで劣化がぐんと抑えられ、下味がついてうま味がアップします。塩分はひき肉、薄切り肉、こま切れ肉などは肉の重量の1%、厚切り肉やかたまり肉は1.5%が目安。
肉によって重量の1〜1.5%の塩を全体にまんべんなくふります。薄切り肉やこま切れ肉は、ばらさずに重なったままで、塩をふってOK。
冷凍用保存袋に入れ、塩が表面全体に行き渡るように袋の上からなじませ、薄く平らにして空気をしっかり抜いて冷凍します。
●傷みやすいひき肉の保存には注意が必要
肉は細かくなるほど傷みやすいので、ひき肉の保存は注意が必要です。塩をふって冷凍することで劣化が防げ、冷凍中に味がしみ込むので、味つけもラクラク。
・冷凍方法
重量の1%の塩を全体にふり冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら薄く平らにのばします。箸で押さえて使いやすい分量に分け、冷凍します。
・使い方
使いたい分ずつ取り出し、冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水解凍や、電子レンジで解凍も。少量なら凍ったまま加熱してもOKです。
●かたまり肉は少量ずつ冷凍すると使いやすさアップ
大きすぎると冷凍にも解凍にも時間がかかるので、250〜300gぐらいずつ冷凍するのがベター。冷凍中に塩がじわじわ浸透し、味がしみにくい悩みも解消されます。
・冷凍方法
重量の1.5%の塩をまんべんなくふり(バラ肉など、脂が多い部位は2%でも)、冷凍用保存袋に入れてしっかり空気を抜いて冷凍します。
・使い方
かたまりのまま調理する場合は、凍ったまま加熱しましょう。切り分けて調理するなら、冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水で解凍を。
●角切り肉は特売時に買って冷凍しましょう
カレーやシチュー、酢豚などに、存在感たっぷりの角切り肉は、特売のときに買って冷凍しておくと便利です。
塩をふって冷凍すれば劣化が防げ、うま味もアップ。
・冷凍方法
牛肉、豚肉ともに重量の1.5%の塩をまんべんなくふり、200〜300gずつ分けて冷凍用保存袋に入れ、しっかり空気を抜いて冷凍しましょう。
・使い方
冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理して。カレーなどの煮込み料理には、凍ったまま加えてもOK。
●お助け素材、豚こま切れ肉は塩をふることでうま味アップ
安価で、和・洋・中どんな料理にも大活躍のお助け素材です。塩をふって冷凍すれば、独特の臭みが減少してうま味がアップし、冷凍焼けなどの劣化も最小限に。
・冷凍方法
重量の1%の塩をふり、100〜300gぐらいずつ小分けし冷凍用保存袋に入れ軽くもみます。空気を抜きながら薄く平らにして冷凍します。
・使い方
冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理しましょう。半解凍で刻むと細切りも簡単にでき、炒め物に重宝します。
●傷みやすい豚バラ薄切り肉は冷凍で劣化を防いで
脂が多いバラ肉は赤身肉より傷みやすく、そのまま冷凍すると劣化しがち。できるだけ触らずに塩をふって冷凍することで、劣化が抑えられ、臭みも軽減します。
・冷凍方法
トレーに並んだまま重量の1%の塩をまんべんなくふり、そのまま100〜200gずつとって冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍します。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水解凍し、加熱調理を。半解凍の状態だと切り分けやすいです。ゆでる場合は凍ったままでも。
●豚ロース厚切り肉は、常備しておくと重宝します
厚切り肉は、トンカツやポークソテーなど、存在感バツグンのメインおかずに。厚みがある分、塩がしみ込みにくいので、重量の1.5%の塩が適量。
・冷凍方法
筋切りし、重量の1.5%の塩をまんべんなくふってなじませ、冷凍用保存袋に入れます。ストローで空気を抜き、冷凍すしましょう。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理します。そのままでトンカツや豚のソテーに、棒状に切って炒め物や煮物にも。
●劣化しにくい鶏手羽元・鶏手羽先は冷凍向き
骨つき肉は劣化しにくく、冷凍向きです。
骨と皮からうま味がたっぷり出て、焼き物・煮物・揚げ物など、どんな調理法にも合い、ごちそう感も満点。
・冷凍方法
手羽先、手羽元ともに冷凍用保存袋に入れ、重量の1%の塩をふりまんべんなく行き渡るようにもみ、ストローで空気を抜き冷凍します。
・使い方
ゆでる場合は凍ったまま熱湯に。焼き物や炒め物、煮物に使う場合は、冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍して加熱調理します。
●鶏モモ肉・鶏胸肉は傷みやすいので、すぐに処理して
傷みやすい鶏肉は、買ってきたらすぐに処理を。
塩をふることで、モモ肉はジューシーで濃厚な味わいに、パサつきがちな胸肉は、しっとりやわらかく変身します。
・冷凍方法
1枚ずつ冷凍用保存袋に入れ重量の1.5%の塩をふり、全体に行き渡るようにもみます。濃いめの味つけをする場合は1%の塩でもOK。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理します。ゆでる場合は凍ったまま熱湯に加えればOK。
●鶏ササミは塩を振って冷凍することでしっとり
生のまま保存すると味が落ちやすいササミは、脂が少ないので冷凍による劣化が比較的少なく、冷凍保存向きです。塩をふって冷凍すると、しっとりして風味がアップします。
・冷凍方法
筋を除き、重量の1%の塩をふってなじませ、冷凍用保存袋に重ならないように入れ(1本ずつラップで包んで入れてもよい)、冷凍しましょう。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理します。そのままゆでたり、蒸したりする場合は、凍ったまま調理しても。
※塩フリージングした食材の保存期間は冷凍で約1か月です
<監修/濱田美里さん 撮影/山川修一、山田耕司 取材・文/ESSE編集部>
冷凍で劣化しがちな肉は、塩をプラスすることで解決! 減塩にもひと役買います。
塩を振って冷凍すれば、味の劣化を防げます
まとめ買いした肉をおいしく保存。「塩フリージング」、3つのメリット
・下味がつくから手間いらず!
素材の重量の1〜1.5%の塩を加えることで、冷凍中と解凍中に塩が浸透。下味がしっかりつくので、解凍後の下ごしらえの手間が減り、すぐに料理に取りかかることができます。
塩の効果でおいしさをキープしたまま、保存が可能です。
・味がしみ込むので減塩できる!
冷凍・解凍の過程で塩が内部にまでしみ込むので、少ない塩分でもしっかり味がつき、減塩効果が。一般的に肉や魚を料理する際に使う塩よりも少ない量で満足の味わいになります。
塩フリージングの方法はこちら!
肉はそのまま冷凍するとタンパク質や脂質が変質し、冷凍焼けや冷凍臭などの劣化が起きて風味が落ちることも。塩をふることで劣化がぐんと抑えられ、下味がついてうま味がアップします。塩分はひき肉、薄切り肉、こま切れ肉などは肉の重量の1%、厚切り肉やかたまり肉は1.5%が目安。
肉によって重量の1〜1.5%の塩を全体にまんべんなくふります。薄切り肉やこま切れ肉は、ばらさずに重なったままで、塩をふってOK。
冷凍用保存袋に入れ、塩が表面全体に行き渡るように袋の上からなじませ、薄く平らにして空気をしっかり抜いて冷凍します。
●傷みやすいひき肉の保存には注意が必要
肉は細かくなるほど傷みやすいので、ひき肉の保存は注意が必要です。塩をふって冷凍することで劣化が防げ、冷凍中に味がしみ込むので、味つけもラクラク。
・冷凍方法
重量の1%の塩を全体にふり冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら薄く平らにのばします。箸で押さえて使いやすい分量に分け、冷凍します。
・使い方
使いたい分ずつ取り出し、冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水解凍や、電子レンジで解凍も。少量なら凍ったまま加熱してもOKです。
●かたまり肉は少量ずつ冷凍すると使いやすさアップ
大きすぎると冷凍にも解凍にも時間がかかるので、250〜300gぐらいずつ冷凍するのがベター。冷凍中に塩がじわじわ浸透し、味がしみにくい悩みも解消されます。
・冷凍方法
重量の1.5%の塩をまんべんなくふり(バラ肉など、脂が多い部位は2%でも)、冷凍用保存袋に入れてしっかり空気を抜いて冷凍します。
・使い方
かたまりのまま調理する場合は、凍ったまま加熱しましょう。切り分けて調理するなら、冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水で解凍を。
●角切り肉は特売時に買って冷凍しましょう
カレーやシチュー、酢豚などに、存在感たっぷりの角切り肉は、特売のときに買って冷凍しておくと便利です。
塩をふって冷凍すれば劣化が防げ、うま味もアップ。
・冷凍方法
牛肉、豚肉ともに重量の1.5%の塩をまんべんなくふり、200〜300gずつ分けて冷凍用保存袋に入れ、しっかり空気を抜いて冷凍しましょう。
・使い方
冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理して。カレーなどの煮込み料理には、凍ったまま加えてもOK。
●お助け素材、豚こま切れ肉は塩をふることでうま味アップ
安価で、和・洋・中どんな料理にも大活躍のお助け素材です。塩をふって冷凍すれば、独特の臭みが減少してうま味がアップし、冷凍焼けなどの劣化も最小限に。
・冷凍方法
重量の1%の塩をふり、100〜300gぐらいずつ小分けし冷凍用保存袋に入れ軽くもみます。空気を抜きながら薄く平らにして冷凍します。
・使い方
冷蔵庫に数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理しましょう。半解凍で刻むと細切りも簡単にでき、炒め物に重宝します。
●傷みやすい豚バラ薄切り肉は冷凍で劣化を防いで
脂が多いバラ肉は赤身肉より傷みやすく、そのまま冷凍すると劣化しがち。できるだけ触らずに塩をふって冷凍することで、劣化が抑えられ、臭みも軽減します。
・冷凍方法
トレーに並んだまま重量の1%の塩をまんべんなくふり、そのまま100〜200gずつとって冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍します。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水解凍し、加熱調理を。半解凍の状態だと切り分けやすいです。ゆでる場合は凍ったままでも。
●豚ロース厚切り肉は、常備しておくと重宝します
厚切り肉は、トンカツやポークソテーなど、存在感バツグンのメインおかずに。厚みがある分、塩がしみ込みにくいので、重量の1.5%の塩が適量。
・冷凍方法
筋切りし、重量の1.5%の塩をまんべんなくふってなじませ、冷凍用保存袋に入れます。ストローで空気を抜き、冷凍すしましょう。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理します。そのままでトンカツや豚のソテーに、棒状に切って炒め物や煮物にも。
●劣化しにくい鶏手羽元・鶏手羽先は冷凍向き
骨つき肉は劣化しにくく、冷凍向きです。
骨と皮からうま味がたっぷり出て、焼き物・煮物・揚げ物など、どんな調理法にも合い、ごちそう感も満点。
・冷凍方法
手羽先、手羽元ともに冷凍用保存袋に入れ、重量の1%の塩をふりまんべんなく行き渡るようにもみ、ストローで空気を抜き冷凍します。
・使い方
ゆでる場合は凍ったまま熱湯に。焼き物や炒め物、煮物に使う場合は、冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍して加熱調理します。
●鶏モモ肉・鶏胸肉は傷みやすいので、すぐに処理して
傷みやすい鶏肉は、買ってきたらすぐに処理を。
塩をふることで、モモ肉はジューシーで濃厚な味わいに、パサつきがちな胸肉は、しっとりやわらかく変身します。
・冷凍方法
1枚ずつ冷凍用保存袋に入れ重量の1.5%の塩をふり、全体に行き渡るようにもみます。濃いめの味つけをする場合は1%の塩でもOK。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理します。ゆでる場合は凍ったまま熱湯に加えればOK。
●鶏ササミは塩を振って冷凍することでしっとり
生のまま保存すると味が落ちやすいササミは、脂が少ないので冷凍による劣化が比較的少なく、冷凍保存向きです。塩をふって冷凍すると、しっとりして風味がアップします。
・冷凍方法
筋を除き、重量の1%の塩をふってなじませ、冷凍用保存袋に重ならないように入れ(1本ずつラップで包んで入れてもよい)、冷凍しましょう。
・使い方
冷蔵庫で数時間おくか、袋のまま流水で解凍し、加熱調理します。そのままゆでたり、蒸したりする場合は、凍ったまま調理しても。
※塩フリージングした食材の保存期間は冷凍で約1か月です
<監修/濱田美里さん 撮影/山川修一、山田耕司 取材・文/ESSE編集部>