たびたび問題になる、子どもへの性加害。子どもが危険な目に遭わないために、親はどのように対策するべきでしょうか。

フランス人の夫と結婚し、パリに在住するフリーアナウンサーの中村江里子さんは、「学校での性教育だけでなく、家庭でも護身について話しています」と語ります。
具体的にどのようなことに注意しているのか、伺いました。


中村江里子さんは、娘たちへの性教育をどうしてる?

目の届かないところにいても子どもを守ってあげたい…中村江里子さんの性教育



長女のナツエちゃんが中学生になり、一人で通学するようになったときから、自分の身を守るために必要なことをよく家族で話題にしているという中村さん。

「ティーンエイジャーですから、クラブやだれかの家でフェット(パーティ)の機会も出てきます。そこでナツエに言い聞かせているのは、電話とかトイレなどで中座して、いったん自分の目を離れてしまった飲み物はもう口にしないこと。もしかしたら飲み物になにか入れられて、そのあとどんなことが起こりうるのかも話して聞かせます」

親がどうしても送迎できずに、子ども一人で電車や乗り物を利用しなくてはならないときもあります。

「そんなときは『まずあなたの勘を信じて』と。『なんかこの人イヤ』と思ったら、メトロを降りる、車両を替える。長距離列車でも、車中ではトイレに行かない。席が選べるのなら女性の隣に座る。寝てしまったり、なにかに没頭するのではなく、ちょっと緊張感を持って乗ってほしいと伝えています」

なにが起きるかわからない時代。用心するに越したことはありません。

「男の人は狼と思え、ではないですが、いま本当にいろいろなことが起きているので、用心に用心を重ねて、人をちょっと疑うくらいの感覚でいてほしいと思っています」

●長女のナツエちゃんは15歳

長女のナツエちゃんは、背伸びしたい気持ちとまだまだ甘えたい気持ちが同居する15歳。


名前が模様になった金のブレスレットは、中村さんと夫から、14歳の誕生日に贈ったもの。


「男の子から香水を贈られる年齢になっても、3歳のときから一緒のヌイグルミがいつもベッドにいます」

●二女のタカエちゃんは9歳


中村さんが「わが家最強のアイドル9歳。私にとっては永遠のべべ!」という、二女のタカエちゃん。


「どうしたら子どもができるのかとか、この年齢でもうすでに知っています。だれかが体を触ろうとしたり、見せてと近づいてきたりしたら、『ママにちゃんと聞かないとダメ』と言いなさいと伝えています。または、はっきりとNOと言って、すぐその場を離れなさいと。あなたの体に触れる権利はほかのだれにもないのだからと教えています」

家族や友人との暮らしを大切にする中村さんのデイリー・スタイルは、最新刊のパーソナルマガジン『セゾン・ド・エリコvol.12
』(扶桑社刊)でもたっぷりと紹介しています。ぜひ、こちらもチェックをしてみてください。

<撮影/武田正彦 取材・文/ESSEonline編集部>

●教えてくれた人
【中村江里子さん】


本名・エリコ・バルト。1969年生まれ。フジテレビのアナウンサーを経て、フリーに。2001年にシャルル・エドワード・バルト氏と結婚し、生活の拠点をパリへ。パリと東京を往復しながら、さまざまなメディアで活躍。最新刊に自身のパーソナルマガジンとして12冊目となる『セゾン・ド・エリコvol.12
』(扶桑社刊)がある。