【ファンキー通信】歌舞伎町がブロードウェイに!? クリエイターの街計画、進行中

写真拡大

 歌舞伎町といえば、健全とは言い難い、眠らない町。そう思ってる方、もう古いですよ! 新宿・歌舞伎町は、今、生まれ変わろうとしているんです! 

 2002年に50台もの防犯カメラが町内に設置され、大きな話題を呼んだのも記憶に新しい。また、「歌舞伎町って、怪しそうな外国人が多いからコワい〜」なんてイメージも持たれがちだが、これも2003年に入管管理局の出張所が歌舞伎町にできたことによって、不法滞在の取り締まりが強化された。極めつけは2004年暮れの、非合法な風俗店やアダルトショップの一斉摘発。まさに警察による「歌舞伎町浄化作戦」が遂行されたのだ。街をクリーンにするために、「街のイメージを変えたい!」という目標を達成するために、歌舞伎町は頑張ってるんだ!

 しかし、ここで問題がひとつ。「歌舞伎町浄化作戦」で、約330店もの非合法店が撤退したが、このうちの約200店分の空き室が今もテナント募集状態。町全体では1000件近くもの空き物件が存在するとも言われている。こんなに人が入っていなかったら、イメージ一新どころの騒ぎではない・・・。そこで新宿区が立ち上がり「空き物件ツアー」なるものを始めた。

 「参加希望者には、毎月第3月曜日の17時に区役所ロビーに集合してもらい、空き物件をみんなで回ります。毎回10名程度の方が参加していますよ」(新宿区企画政策部・香西副参事)

 参加者はカメラマンや雑誌の編集プロダクション、劇団や映画関係者など、クリエイターが多いそう。代表的な物件を約1時間かけて見て回るという。

 「現段階で正式に契約が成立したケースはゼロですが、入りたいと言ってくれる方はたくさんいらっしゃるんです。でも完全にマッチした物件がなかなかない。なので、1つのビルを改築してSOHO化する企画を検討しています」(同)
 
 ゆくゆくはクリエイティブな仕事をしている会社にたくさん入居してもらって、歌舞伎町を映画・演劇の中心としたエンタテイメントシティへと一新させたいのだとか。

 「ブロードウェイやタイムズスクウェアのようにしたいんです。何年後ぐらいにって? NYでも一新するのに30年ぐらいかかったので、歌舞伎町もそれぐらいはかかると思いますね。建築家の安藤忠雄先生も、『30年かけて取り組む覚悟が必要』だと提言されていました」(同氏)

 「歌舞伎町ドリーム」を叶えるため、これからも街のクリーン作戦を強化していく予定なんだそう。作戦の一環で、近々「騎兵隊」も出現するらしいので、いろいろな意味でエンタテインメントな町になりそうだ。(遠藤麻衣/verb)