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東京都品川区は11月1日、ふるさと納税の返礼品にサンリオの人気キャラクター「シナモロール」のオリジナルぬいぐるみを加えた。区内にはサンリオの本社があり、シナモロールは2017年2月に観光大使に任命されている。区の担当者は「シナモロールは品川区の看板を背負っている」と話している。

●品川区「返礼品競争に加担しない」

返礼品のシナモロールは、「しながわ」と書かれたTシャツを着て、「しながわ水族館」のイルカや目黒川の桜をつけている限定デザイン。3万円以上の寄付でもらえ、ぬいぐるみと一緒にシナモロールが収納できるトートバッグもつく。

ふるさと納税の返礼品をめぐっては、総務省は地場産ではない返礼品についても、「制度の趣旨に反する」などとして、税の優遇措置をなくす法改正を検討している。シナモロールのぬいぐるみについて品川区の担当者は「都市部の地場産品をどう捉えるのか。どこまで細かく追求されるかは分からない」と困惑気味だ。

ブランド牛や豪華な海産物などの特産品がないこともあり、東京23区はふるさと納税による「税の流出」に悩まされている。品川区も2015年度の減収は約1億1千万円だったが年々増加。2018年度は約16億5千万円の減収となる見込みだ。

だが、品川区は「返礼品競争に加担しない」とのスタンスをとる。区内の水辺に桜を増やす「品川区水辺千本桜計画」の費用をふるさと納税で募集しており、「区の事業に賛同していただく形で、品川区に目を向けてもらいたい」と話している。

(弁護士ドットコムニュース)