人物イラストを描く時、体を大げさに傾けて描くのは「誇張しないと棒立ちに見えてしまう」から
人物のイラストを描くとき、体の傾きをあえてオーバーにする手法がある。イラストの講師を務めるダテナオト(@datenaoto2012)さんが詳しく解説した図をTwitterに投稿した。
この画像で左が3D、真ん中がそれをトレースしたもの、右が誇張して描いたもの。3Dの時点では不自然ではなかったのにトレースすると何だか『棒立ち』に見えます。むしろ誇張した右のほうがそれっぽく見えますよね。情報は減ると直線的になる傾向があるのでそれを誇張によって修正しているわけです。 https://t.co/rUxeaFzlD0
— ダテナオト (@datenaoto2012) 2018年11月13日
3Dでは骨格の自然な傾きでポーズをとっているが、そのまま平面に描写すると味気ない棒立ちの人間という印象を受ける。そのため、あえて傾きを誇張することでそれらしい動きが伝わってくる。情報は減ると直線的になる傾向があるという。
なぜこうした描き方をするのか。ダテさんは「絵はそもそも見ている誰かに何かを伝える手段です。そのための誇張でもあります」と説明している。
美術デッサンにおいてもそうですが見たものを見たまま描くのではなく(もちろん写実性も大切)もっともらしく描きます。絵はそもそも見ている誰かに何かを伝える手段です。その何かが伝わらなければ意味はありません。その為の誇張でもあります。
— ダテナオト (@datenaoto2012) 2018年11月13日
この解説に「デフォルメの原理」「目からウロコだ、写真を模写するとつまらなくなるのはこのためか」などと多くの反応が集まっている。
あえて大きく表現することで、減ってしまった情報を補ってそれらしく見せるテクニック。人物を描く際は、この点を意識してみてはいかがだろうか。
※この記事のツイートはダテナオト(@datenaoto2012)さんさんの許可をいただいて掲載しました。その他、大きな画像や関連リンクはこちら