AFX通信によると、スイス医薬品大手のロシュの鳥インフルエンザ治療薬「タミフル」のライセンス契約を求める製薬会社が殺到していることが分かった。同社のタミフル製造責任者、デービッド・レディ氏が23日付のスイス紙NZZとのインタビューで明らかにしたもので、鳥インフルエンザ・ウイルスが欧州でも発見され、同社が特許を持つタミフルへの増産圧力が強まる中、同社は、サブライセンス供与の要請を検討し、ライセンスを希望する製薬会社に連絡するとしている。

　　レディ氏は、鳥インフルエンザ・ウイルスが鳥から人へ、人から人へと感染した場合、これらの製薬会社が、早急かつ安全に相当量のタミフルを製造できることが重要だと指摘した。同社は先週、イスラエルのジェネリック医薬品大手のテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズなど4社とタミフル増産について協議に入ると発表していた。また、同社は先週、タミフルを製造する米国内の新工場建設で、米FDA(食品医薬品局)から承認を得ている。【了】