バイエルンのチアゴ・アルカンタラ【写真:Getty Images】

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チアゴ・アルカンタラが鮮やかなボールコントロールでフライブルクの選手を翻弄

 サッカー・ブンデスリーガの天才パサーが、鮮やかなリフティング3連発でマークマンを翻弄するシーンが発生。決定的瞬間を捉えた映像をリーグ公式Youtubeチャンネルが紹介し、「世界で最高のパサーの一人」「三度見してしまった」と話題を呼んでいる。

 まるで踊っているかのようだった。圧巻のテクニックを見せたのは、ドイツ王者バイエルンのスペイン代表MFチアゴ・アルカンタラだ。

 14日に行われたブンデスリーガ第8節のフライブルク戦。2-0で迎えた後半3分、前方からの浮き球を半身の体勢でトラップしたチアゴは、プレッシャーをかけにきたフライブルクのMFマイク・フランツよりも早くボールに触れる。右足でボールを高く浮かせて左へ切り返すと、相手との間に体を入れながら今度は右足で後方にボールをコントロールし、フランツのバランスを崩す。さらに、ワンバウンドしたボールをリフティングで右に切り返して必死の形相で向かってくる相手をかわし、難なく味方へのパスを成功させたのだ。

 ユップ・ハインケス新監督も思わず拍手を送るほどの美技。ブンデスリーガ公式Youtubeチャンネルも「素晴らしいチアゴのショー:フライブルク戦の柔らかく輝くようなスキル」と記し、「スペインの魔術師チアゴのスキル上級特別編」とサッカーの“教材”のように紹介している。

バルサも再び獲得を狙う活躍…ファンも驚き「ロナウジーニョを彷彿させる」

 流れの中でさりげなく技術の高さを誇示した26歳に、ファンからも「なんてテクニックだ」「世界で最高のパサーの一人」「3度見してしまった」「ロナウジーニョを彷彿させる」と絶賛の声が続々と浮上。ルーマニアのスポーツテレビ局「Digi Sport」は「チアゴ・アルカンタラ:同じ相手に3度のソンブレロを決めてセンセーショナルなドリブルを見せる」と動画付きで、ボールを浮かせて相手の頭上を越す技“ソンブレロ”を決めたことを伝えている。

 英サッカー専門メディア「Squawka」の公式ツイッターによれば、チアゴはフライブルク戦でパス104本中99本を成功させたという。さらに、後半18分にはペナルティーエリア外から約25メートルの地を這うミドルシュートを決めるなど、5-0の勝利に大きく貢献した。

 スペインの名門バルセロナの下部組織出身のチアゴ。2008-09シーズンにトップチームデビューを果たすもレギュラーの座を掴み切れず、2013年にバイエルンへ移籍した。他の追随を許さないテクニックを武器に、バイエルンやスペイン代表でも存在感を増しており、英衛星放送局「スカイ・スポーツ」はバルサが再び獲得を目指しているとも報じている。「逃した魚は大きい」とはよく言ったものだが、バルサが嘆くのも不思議はないほど、今のチアゴはまばゆいばかりの輝きを放っている。