天皇陛下と美智子さま 退位後のお住まいは「東宮御所が濃厚」と宮内庁OB
今年6月に天皇の退位を認める「特例法」が公布され、早ければ来年末に代替わりが行われる見通しとなった。
退位すれば陛下は「上皇」、美智子さまは「上皇后」になられるが、今までのように頻繁にお出ましをされることはあるのだろうか。
「公務は新しい天皇が引き継がれますので、陛下のお姿を拝見することはほとんどなくなるでしょう。
退位後も現在のように陛下のお姿に接すると、国民の関心は新天皇より前天皇に集まり、権威や象徴の二重構造を招く可能性があります。国賓を招いての晩餐会や園遊会などにもお出ましにならないと思っています」
そう話すのは、宮内庁ОBで皇室ジャーナリストの山下晋司さん。
おふたりの姿を見る機会が減るのは寂しいかぎりだが、退位後は具体的にどんな生活を送られるのだろうか。
両陛下の現在のお住まいは東京都千代田区の皇居・御所だが、退位後にはいずれ皇太子ご一家が引っ越してくる。そうなると、両陛下の新たなお住まいはどこに……。
京都市では市長が中心となって、退位後のおふたりを市内にある京都御所に招致して、東京と京都にそれぞれ皇室の方々に住んでいただく「双京構想」の動きを見せている。
「国費の支出を抑えるということで、既存の建物をお使いになると思います。お年を召してからの新しい住居は精神的なご負担も大きいでしょうから、以前お住まいだった東宮御所になる可能性が高いでしょう」(山下さん)
皇太子ご一家の住まいがある東宮御所は港区の赤坂御用地にあり、近くには皇位継承順位第2位の秋篠宮ご一家がお住まいの秋篠宮邸もある。
皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんは、次のように話す。
「両陛下のお孫さんである悠仁さまもいらっしゃるので、陛下は“帝王教育”の一環としていろいろなことを教えられたり、プライベートでの交流も増えるでしょうね。
悠仁さまも陛下を間近に感じることで、未来の天皇としての“自覚”をお持ちになると思いますよ」