健大高崎vs山梨学院
健大高崎の先発は竹本 甲輝。実はこの試合、監督から発破をかけられていた。竹本は昨秋からベンチ入りはするが結果は出せず。青柳監督は「この試合の結果次第では夏は投げさせないぞと言ってました」と奮起に期待していた。
その期待に結果で答える。 竹本のフォームは東京ヤクルトの成瀬 善久を彷彿させる。ゆったり足を上げ、グローブを高く上げる。球持ちが良くストレートは手元で伸び、球速は135キロ前後。またチェンジアップも投げ、低めに決まる効果的な球になった。この試合では強力山梨学院打線を8回まで被安打4・四死球2、球数92球と完璧に近い投球を見せる。この日竹本をリードしたキャッチャーの安藤 諭は「前半は竹本が調子が良くて思い通りにやっていくことができました」と竹本を評価。
健大高崎は5回に小野寺 大輝、大越 弘太郎の適時打で2点を先制すると、7回には「機動力」が垣間見えた。二死から安里 樹羅が安打で出塁すると、すかさず盗塁。続く小野寺、大越の内野安打、渡口 大成の適時打で2点を追加。リードを4点に広げ9回の守りに入る。
「9回はしんどかったです」 竹本は簡単に二死までたどり着いたが、ヒット、四球でピンチを招くと、満塁から押し出し死球で1点を失う。さらに五十嵐 寛人に2点適時打を打たれ、点差は1点に。竹本は「ここで打たれたら全部水の泡になる。そう思って踏ん張りました」次の打者を打ち取り、完投。何とか逃げ切った健大高崎が準々決勝へ駒を進めた。
健大高崎の青柳監督は完投した竹本について「気迫がありましたね。抑えるという強い気持ちが伝わってきました」 次戦の相手は東海大相模。健大高崎はさらに勝ち上がることができるのか?22日の戦いに注目だ。
(取材・写真=編集部)
注目記事・2017年度 春季高校野球大会特集