お笑い芸人・吉村卓也がセンバツ大阪対決と投球過多問題を語る

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みなさんお久しぶりです。お笑い芸人伊村製作所、吉村 卓也です!

時間は経ってしまいましたが、センバツ高校野球大会、凄い結果となりましたね!決勝戦は、大阪桐蔭 対 履正社の、センバツ史上初となる大阪対決!!

優勝は、大阪桐蔭!!

決勝戦は、桐蔭1番バッター藤原 恭大くんの先頭打者本塁打から始まり、開始早々胸が熱くなる試合展開でした。この藤原くんが本当に凄いんです!その後6回にも本塁打を放ち、この試合2本の本塁打と怒涛の活躍を見せた藤原くん!実は、センバツ決勝での2発は史上初なんです!!決勝という大舞台でこの活躍は、まさしくスターですよね!そしてなんとなんと同点で迎えた9回、ここで代打に西島 一波くんが送られるのですが。この打席に西島くんがホームラン!こちらも史上初となる決勝戦の代打本塁打!!

センバツ史上初!大阪対決!センバツ史上初!決勝の2本塁打!センバツ史上初!決勝の代打本塁打!記録ずくめの優勝となりましたね!

そして、センバツは毎年数々のドラマが生まれていますが、僕が今大会で一番感動したドラマが、この大阪桐蔭、藤原 恭大くんです。

藤原 恭大くんのお兄ちゃんは、PL学園最後の部員の藤原 海成くん。兄を目標に頑張ってきた恭大くんは、兄と共に甲子園出場を夢見て当時はPLに進学する事を考えていたそうなのですが、兄の海成くんが高校一年生の時にPLの新規部員の募集停止が突然発表されました。兄と一緒に甲子園に行くという夢が叶わぬものとなってしまった恭大くん。それからは「兄に甲子園の景色をみせたい」という新たな目標を掲げました。そして兄の海成くんに「センバツに出場できたら本塁打を打つから見ててくれ」という声も掛けていたそうです。「甲子園に連れて行く」、そして「ホームランを打つ」という兄と交わした約束を2つ共叶えた恭大くん。記録に残る決勝の2本塁打は、兄弟の絆が打たせてくれたアーチかも知れませんね。

藤原 恭大 (大阪桐蔭)

そして今大会期間中に、高野連からの脱退を決めたPL学園。多くのプロ野球選手を輩出した名門校が、栄光の歴史にひと区切りを迎えました。いつの日かまた、甲子園に帰ってくる日を待っています。

とまあ、色々なところに話が飛びましたが。大阪桐蔭の優勝で今大会は幕を閉じました。しかし!!本当に今大会だけか!?大阪桐蔭!

実は大阪桐蔭1番バッターから6番バッターまで、4番山本くんを除く5人がまだ2年生なんです!藤原 恭大。宮崎 仁斗。中川 卓也。根尾 昂。山田 健太。大阪桐蔭の黄金世代のスーパー2年生達。今年のセンバツを制したメンバー5人が、来年もいるんですよ!これは今年のセンバツ、そして夏の甲子園。そしてそして来年のセンバツと夏の甲子園。僕は、甲子園4連覇も期待出来るのではないかなと思っています!!しかしなにが起こるかわからないのが高校野球!これからも目が離せません!!

そんな高校野球ですが、今大会様々な事が問題点として浮き彫りになった事があります。

その問題点一つ目が「投球過多問題」

今大会で、福岡大大濠のエース三浦 銀二投手が3試合で475球を投げるという事がありましたが。身体の出来上がったプロの世界でも球数の制限や、連投についても厳しいルールの下制限されているのに、発達途中の高校生に200球も投げさせるのはおかしい、という意見が多く、この問題になりました。

こ〜れ〜は〜…ですね。まあ昔から問題視されてるんですけどね…。選手の身体への負担を考えたら、もちろん連投させない!球数を制限!これはもちろんいい事なんですよ!でもプロの世界とは違って高校野球、選手のレベルもまちまちです。ワンマンチームという言葉もあるくらいですから、そのチームの絶対的なエースが出ないと試合に勝てない、という事が実際にあるんですよね…。高校球児たちの夢は、やっぱり甲子園なわけですから、スター選手が酷使されるのは仕方ない事なんです…。しかしね、未来ある高校球児が無理をした事によって選手生命が断たれるなんて事はあってはならない事だと思います!先ほど例に出した、475球を投げた福岡大大濠の三浦投手。翌日の試合で、監督の八木監督が三浦投手を登板させず、休ませたんです。その試合で敗れ、三浦は「投げずに負けた事が悔しい」と語っていましたが。八木監督、これは本当に勇気ある決断だったと思います!チームの勝利よりも、一人の有望な選手を潰さない事を選んだわけなんですから!

優勝した大阪桐蔭

この「投球過多問題」僕個人的な意見としては、ルールを改善し球数を制限するというよりは、八木監督のように、選手の事も考えて動ける監督が増えれば改善されていく気はします。

そしてこれに付随して、二つ目の問題は「過密日程問題」

現状の日程では、引分け再試合や雨天中止などが続くと、最後は3連戦、4連戦とならざるを得ないんですよ。それは地方大会でも同様です。正直、球数制限よりもこの日程を改善した方が、選手の連戦も免れるし休養も取れます。しかしここでも問題があるんですよね〜…開催場所の甲子園球場、そうです阪神タイガースの本拠地なんですよね。この時期ただでさえ阪神タイガースにとって不利なのに、日程を伸ばすことで余計に不利になるという、なんとも八方塞がりなんですよ…

しかしこの「投球過多問題」、「過密日程問題」を考え検討されたのが、「タイブレーク方式」です。

このタイブレーク、都市対抗野球では延長12回以降で導入されているのですが、一死満塁の状況から試合を始めるというものです。そのイニングの打順はどこから始めても良い決まりとなっています。このタイブレークね〜…僕も野球の試合で何度か経験しているのですが、タイブレークで負けた時って異常なほど悔しいんですよ…。そしてサッカーのPKと同じような感覚ですが、「競技、変わってるじゃん…」と思っていました。

でもですね!球数の問題、日程の問題を考えた時に、タイブレークは一番現実的に選手の負担を配慮出来る方法ではあると思うんですよ!なので僕はタイブレークは反対ではありません。ですが一つの問題としましては、今してる練習の中に、タイブレークになった時のことを仮定した練習を取り入れなければならないという事です!実際にタイブレークを何度かして思ったことは、想像以上に頭脳戦になるんですよ。戦術が必要とされる場面だと思いますので、これからは練習のメニューも改善する必要があるでしょうね。

という事で今回は、センバツの結果と、高校野球で今考えるべき問題点について話をしていきました!!来月は、久しぶりに僕が思うスター選手を徹底分析する回にしたいと思いますので、来月も是非読んで下さい!!ありがとうございました!

伊村製作所、吉村 卓也。

吉村 卓也(よしむら・たくや)伊村製作所(アミューズ)出身地:広島県身長体重:166センチ52キロ生年月日:1990年2月4日特技:野球、バスケットボール、目を真ん中によせること趣味:読書、ギター、映画上記データは掲載時のものとなります。