「べっぴんさん」は、暗い明るいを1日置きに繰り返す。78話は暗かった

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連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第14週「新春、想(おも)いあらたに」第78回 1月6日(金)放送より。 
脚本:渡辺千穂 演出:新田真三


「食べて 飲んで ご歓談を」(紀夫/永山絢斗)
「飲んで 食って 歌へ」とは言わない紀夫くんでした。でも半笑いしていたから「歌へ」って言おうか迷ったけれど、さすがにやめたのかも。

78話はこんな話


新たな年、キアリスはアメリカの会社との取引を視野に入れる。商談の担当に、英語ができる明美(谷村美月)に白羽の矢が立ったが、専門用語がわからなくて・・・。

明美のお正月


77回をすっきりいい気分で見た翌日、78回はまたどんより回だった。高低差激しい・・・。
正太の離乳食はじめの場面が救いで、「食べた 食べた〜!」と正太のぎっと横を見る目ヂカラの強さについ笑顔がこぼれたが、主は明美の悩み。
すみれ(芳根京子)が家族であったかい正月を迎えていた頃、天涯孤独の明美(谷村美月)は三が日、誰とも口を利かずに過ごしていたところから78回がはじまる。
そこに武(中島広稀)が帰ってきて、明美がつくったお雑煮に舌鼓を打つ。「味噌じゃ うめえ」と喜ぶのは、武が大分出身でたぶんしょうゆベースのお雑煮だから新鮮だったってことかと思ってみる。神戸は白味噌だろうか。

結婚しちゃえばいいのに


家族がいるのか謎な麻田(市村正親)に「世帯を持て」と勧められ、想ってくれるひとが目の前にいる状況。寂しさについ結婚を決意してもよさそうなのに、明美は一生このまま(ひとり)で英語の勉強をしながら生きていこうとする。なぜだー、そんなに年下はダメか。昭和戦後史というサイトを見たら、昭和25年の平均初婚年齢、男性は25.9歳とあるから、武ちゃんはまだ早いけれども・・・。昭和25年だと武もそろそろ18歳くらいなのでは(出てきたとき15歳だから)、法律的にも結婚できる年齢なのではと、近所のおばちゃんみたいな心配をしてしまう。
英語をがんばって職業婦人になって、テレビを見ている独身女性の希望になろうとしてくれているのだとしたら、「逃げるは恥だが役に立つ」の百合ちゃんだってそんなに頑張らなくていいよと背中を押されていたから、明美にもそんな重荷は背負わないでいいよと言ってあげたい。

もどかしいけれど・・・


英語がしゃべれる人が必要になったとき、なぜか、真っ先に明美が浮かばず、ゆり(蓮佛美沙子)に注目がいってしまう。
かつてあんなに働き者だったゆりがすっかり育児に夢中で、その結果、ようやく明美に話がいくも、明美はビジネス英語がわからず玉砕・・・。キアリスがお嬢様たちが好きではじめたのんきな経営であることはこれまでも描かれてきたが、いまだにそんな状態なのかー。いや、英語はさすがにわからないか。
もどかしい気持ちで見たが、「クロージング・ザ・ブックス」(決算)って「エンディングノート」の仲間ではないのねえなどと気楽に見ています、だって、きっと明日79回ではまた明るい展開になるはずだから。
その根拠は、暮れのクリスマス回も、お正月回も、最初は暗く、翌日明るくという15分×2でワンエピソードのパターンになっているから。しかも締めの土曜日だし、きっと大丈夫!

今日のメモ


良子(百田夏菜子)は「すてき」という台詞を任されることが多い気がする。
「木俣冬)