Wordのレイアウトや文字を一発チェック!知っていると便利なダミーテキストを入力する3つの方法

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Wordを使っていると、とりあえず適当な文章を入力して、フォントやレイアウトを確認したいことがある。

Wordには、そんなとき活用できる便利な3つのコマンドが用意されている。
これらのコマンド使えば、日本語や英語のダミーテキストを一瞬で入力することが可能だ。

●ダミーの日本語を一瞬で入力できる「=rand()」
Word 2016のフォントや書式設定などの機能を試したいとき、適当な文章を入力して文字を選択し、設定することがある。
あるいは、段組のレイアウトを確認したり、余白と文字のバランスを確認したりするときも、とりあえず適当な文章を入力したいケースもある。

Wordには、こういう場合に、ダミーのテキストを素早く入力できる便利な機能がある。
最も有名なのは、行頭に「=rand()」を入力する方法だ。

次のように、行頭に「=rand()」と入力して[Enter]キーを押せば、ダミーの日本語文章が自動的に入力される。


行頭に半角で「=rand()」と入力して[Enter]キーを押す。



行頭に半角で「=rand()」と入力して[Enter]キーを押す。



ダミーの日本語文章が自動的に入力される。


「=rand()」の括弧内にパラメータを設定すれば、文章量も調整できる。書式は次のとおりだ。

=rand(段落数,1つの段落に含まれる文章数)

たとえば、「=rand(1,2)」と入力すれば、2つの文章から構成された段落が1つだけ入力される。したがって、大量の文章を入力したいときは、「=rand(50,10)」のように入力すればよいわけだ。


行頭に「=rand(50,10)」と入力して[Enter]キーを押す。



行頭に「=rand(50,10)」と入力して[Enter]キーを押す。



一気に2万文字を超える日本語が入力されて、21ページのダミーのページができあがる。



一気に2万文字を超える日本語が入力されて、21ページのダミーのページができあがる。


●旧ダミーテキストとラテン語風のダミーテキストを入力する2つのコマンド
Word 2016では、あと2つ、ダミーテキストを入力するコマンドが用意されている。

1つは「=rand.old()」だ。
これは、Word 2003で使われていたダミーテキストを入力するコマンドだ。使い方は、パラメータの指定方法も含めて「=rand()」と共通である。


行頭に「=rand.old()」と入力して[Enter]キーを押す。



行頭に「=rand.old()」と入力して[Enter]キーを押す。



Word 2003のダミーテキストが自動的に入力される。パラメータを指定すれば、段落数と1段落あたりの文章数も指定できる。


もう1つは、ラテン語風のダミーテキストを入力する「=lorem()」だ。
行頭に「=lorem()」と入力して[Enter]キーを押せば、ラテン語風のテキストが自動入力される。パラメータの指定方法も「=rand()」と同じだ。英文のダミーテキストが必要なときは、こちらを利用するとよいだろう。


行頭に「=lorem()」と入力して[Enter]キーを押す。



行頭に「=lorem()」と入力して[Enter]キーを押す。



ラテン語風のダミーテキストが自動的に入力される。パラメータを指定すれば、段落数と1段落あたりの文章数も指定できる。


なお、いずれのコマンドも、オートコレクト機能の[入力中に自動修正する]が有効でないと機能しない。初期設定では有効になっているが、コマンドが使えない場合は、無効になっている可能性があるので注意したい。


オートコレクト機能を設定するダイアログボックス。ダミーテキストを入力するには、[オートコレクト]タブの[入力中に自動修正する]がチェックされている必要がある。



井上健語(フリーランスライター)