世界最小の独立国「バチカン市国」、カトリック教総本山の魅力に迫る
世界最小の独立国、バチカン市国。
イタリアの首都ローマにありながら、バチカン市国はイタリアの中にある外国。1つの独立国家として1984年世界遺産に登録されました。
イタリアに旅行で訪れた世界中の観光客が、ローマと共に訪れる国として名を馳せています。
人口はわずか800人ほどで、バチカン市国の国土面積は、日本の皇居の半分以下、あの東京ディズニーシーより小さい国です。
バチカンはローマ教皇庁によって統治される、いわばキリスト教の総本山。2013年からは、アルゼンチン出身のフランシスコが教皇を務めています。
・サン・ピエトロ大聖堂
バチカン市国に行った際、ぜひ訪れていただきたいのが、サン・ピエトロ大聖堂。
創建4世紀のサン・ピエトロ大聖堂は、キリスト教の教会建築としては世界最大級の教会堂建築です。
イタリア・バロック様式の代表的な建築物で、ローマ教皇にふさわしい巨大教会堂として建設されました。
大聖堂に入るには、サン・ピエトロ広場の右手にある場所に大聖堂の入口があり、セキュリティーチェックを受けて入場します。
夏の観光時に特に注意したいのが服装です。キャミソールやタンクトップ、短パンやミニスカートなど、肩やひざが露出している服は入場を断られる可能性がありますので、注意が必要です。
入口のアーチをくぐるとアトリウムがあり、5つの扉がありますが、中には25年に1度しか開かない「聖年の扉」があると言われています。
アトリウムを後にし、最初に目を見張るのが身廊。
中央に広い身廊の長さは約186メートル、天井の高さが44メートルあり、とても開放的な空間になっています。
内部は豪華な装飾や貴重な美術品で彩られ、柱ひとつひとつが芸術的でその美しさに思わず魅了されずには言われないほど。
・サン・ピエトロのピエタ
ミケランジェロが25歳の時完成させた作品「サン・ピエトロのピエタ」は、数ある彫刻の中でも最高傑作です。
十字架から降ろされたイエスの亡骸を抱き、悲しみの表情を浮かべる聖母マリア像。
心痛な面持ちが彫刻とは思えず、その表情の豊かさからずっと眺めていると胸が痛くなるほど。
サン・ピエトロ大聖堂に訪れたら、ぜひ近くで見ていただきたい作品です。
こちらはサン・セバスティアーノ礼拝堂のモザイク画「聖セバスティアヌスの殉教」。
・大天蓋(パルダッキーノ)
遠くからでも目を引く存在の豪華なブロンズ製の大天蓋は、ベルニーニの作品。真下には、聖ペトロの墓があります。
ねじれた柱や台座の奇抜なデザインは、自然と目を奪われいつの間にか魅了されてしまうほど。
サン・ピエトロ大聖堂中央に位置する大天蓋(パルダッキーノ)も、ぜひチェックしてみてください。
・ミケランジェロ作の大円蓋(クーポラ)
大天蓋の真上に見える大円蓋(クーポラ)は、ミケランジェロが設計したものです。
円形の内側に施されている黄金の聖人モザイクが神秘的なクーポラからは、やわらかい日差しが差し込み、展望台からはバチカンとローマの街を一望できます。
時間がある時は、クーポラの展望台に上がって、その絶景の感動を味わってみてください。
・スイスの傭兵
大聖堂の外には教皇を守る衛兵として、スイス人衛兵が常駐しています。
印象的な色とデザインの制服は、ミケランジェロがデザインしたと言われています。
バチカン市国にも郵便局があります。
サン・ピエトロ広場の両側にあり、バチカン市国オリジナルの切手もありますので、記念に手紙を出す観光客もたくさんいるほど。
ぜひ世界遺産のバチカン市国から手紙を出してみてください。
世界最小の独立国「バチカン市国」は、サン・ピエトロ大聖堂以外にも、バチカン宮殿、バチカン美術館など見どころが多くあります。
ローマに訪れた際には、ぜひ世界最小の独立国の魅力を満喫してみてはいかがでしょうか。
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