XFN-ASIAによると、ECB(欧州中央銀行)のトリシェ総裁は30日、モントリオールで開かれた経済フォーラムで講演し、29日のフランスの国民投票でEU(欧州連合)憲法の批准が否決されたことについて、「欧州は困難な時期に直面している」と述べたが、EUは今後、同憲法批准に関する問題で、何らかの解決策を見出せるとの見方を示した。オランダでは1日、同憲法の批准の是非を問う国民投票が行われる予定。

  同総裁は、ECBが今後、「持続可能な成長と雇用の創出に必要な条件」と位置づけている物価とユーロの安定に、引き続き重点を置く方針を強調した。また、ユーロ圏経済が2004年後半から緩やかに成長しているとし、今後の経済活性化には、構造改革など「さらなる刺激」が必要とした。【了】