キツイ仕事や上手くいかない人間関係など、いつになってもストレスの種は尽きないものです。それならばストレスに強い心と体を作れば? ということで、そのために必要な栄養素を考えてみました。イライラしたらカルシウムと言われますが、実はストレスに強くなるためには“ビタミンC”が必要だったのです!

ストレスに遭遇すると体はホルモンを分泌する

ストレスには、精神的なストレスだけでなく肉体的なストレスもあります。こうしたストレスを受けたとき、体内では抗ストレスホルモンを分泌することで、ストレスに対抗しようとします。代表的な抗ストレスホルモンは、コルチゾールやアドレナリンです。コルチゾールは副腎皮質から、アドレナリンは副腎髄質から分泌されるホルモンで、どちらも交感神経を刺激して脈拍や血圧を上げることでストレスに対抗します。これらのホルモンは、いわば闘争のためのホルモンなので、消化機能や免疫力は一時的に低下してしまいます。

ストレスを感じにくくするには抗ストレスホルモンが必要!

ストレスを感じてもそれに負けないためには、抗ストレスホルモンがきちんと分泌されるようにすることが重要です。実は、抗ストレスホルモンを作るためにはビタミンCが必要なのです。ビタミンCは美容を意識する女性に必須のビタミンだと思っていませんでしたか? もちろんビタミンCには、コラーゲンの生成を助けたり、日焼けの原因になるメラニン色素の沈着を防ぐ効果もあります。でも、ビタミンCは、もともと副腎に多く存在する栄養素でもあるのです。強いストレスを受けると、副腎にあるビタミンCの濃度が急激に低下することも分かっています。

ビタミンCが減りやすいのはこんな人!

ストレスがいっぱいの人は、ビタミンCが消費されやすいと言えます。ビタミンCが少なくなってしまうと抗ストレスホルモンが分泌されにくくなってしまうので、意識してビタミンCを摂るようにしましょう。その他に喫煙やアルコールもビタミンCを消費してしまいます。アルコールを飲み過ぎたときなども、ビタミンCを多めに摂るといいでしょう。もちろん、神経伝達物質の合成に係るビタミンB群や、神経の興奮を抑えるカルシウムも摂取することを忘れずに。


writer:岩田かほり