学内で本格フレンチが食べられる! 首都大学東京の「ルヴェ ソン ヴェール」って?
学食で供される料理のクオリティーが向上しています。ボリュームよりも「質」を求める学生の皆さん、親御さんたちからのニーズに応えてのことですが、その動きの一環なのか、キャンパス内に高級レストランが造られることもあります。首都大学東京・南大沢キャンパスにあるフレンチレストラン『Lever son Verre(ルヴェ ソン ヴェール)南大沢』は、その好例です。今回は同店に取材しました。
『ルヴェ ソン ヴェール 南大沢』のシェフ・川村明浩さんにお話を伺いました。
――『ルヴェ ソン ヴェール』が首都大学東京のキャンパス内に出店した経緯はどのようなものだったのでしょうか?
川村シェフ 大本から話すと長くなりますよ(笑)。そもそも円居(まどい)グループが京都大学の近くで洋食屋を開いていました。1961年創業で、京都大学の先生方や学生の皆さんにご愛顧をいただいています。そのご縁で、文部科学省の共済組合さまからお声掛けをいただいて、2003年に京都大学の百周年時計台記念館にフレンチレストラン『La Tour(ラ トゥール)』をオープンしました。
東京大学本郷キャンパスの近くに「フォーレスト本郷」を建てる際に、同じ共済組合さまからお誘いを受けまして、『ルヴェ ソン ヴェール本郷』を、その後同校駒場キャンパスに『ルヴェ ソンヴェール駒場』をオープンしました。
そして、東京大学のお店を訪問された首都大学東京の先生方にお声掛けいただいて、2010年に『ルヴェ ソン ヴェール 南大沢』がオープンした次第です。
――なるほど。元々の洋食屋さんは京都大学に縁があったのですね。それが東京大学に出店することにつながるとはおもしろいですね。
川村シェフ 大学で行われる入札に応募して選ばれていますので、円居グループが創業以来積み重ねてきた実績を評価していただいた結果と思います。
■新鮮なサラダバイキングが人気! 女性からの評判も上々!
――お客さんはどんな方でしょうか
川村シェフ 学生さんや先生方の他に、ご近所にお住まいの奥さま方がよく来られますね。大学生の皆さんは、友達の誕生日やサークルの打ち上げ、テストが終わった後などのイベントの時によくいらっしゃいますし、先生方はお客様を招いたときなどにご利用いただきます。
――どんなメニューに人気がありますか?
川村シェフ 地域柄お昼のランチメニュー(1,000円[税別])が盛況でして、これは毎日メニューが違います。前菜は全てバイキング形式になっています。このサラダバイキングを目的にいらっしゃる方が多いですね。ここに来たら「新鮮なおいしい野菜がたくさん食べられる」と思っていただいているのでしょう。
――これは女性に人気がありそうですね。
川村シェフ そうですね。奥さま方からも好評をいただいております。新鮮で安全な野菜をフレンチのテクニックを使って調理している点に人気があるのだと思います。
――工夫されている点はどんなことでしょうか?
川村シェフ 地元の農家さんとのお付き合いもあって、地場野菜を積極的に使うようにしています。また、内装をリニューアルした際に多摩のヒノキを使ったり、地域に根差した店舗であることを心掛けています。
■料理を通じて文化を学びませんか?
――まだ来店したことのない人に、ぜひシェフからアピールをお願いいたします。
川村シェフ そうですね……フランス料理に興味を持っている人がいらっしゃったら、ぜひ一緒に働いてみませんか?
以前駒場店をオープンした際に、いろんな大学の学生さんから「働きたい」という声があったんですけど、最近は少ないもので(笑)。たとえばフランス語を学んでいる大学生がフランス料理を通じて、語学だけではなく文化を学ぶ、といったことはできないのかなあ、と。語学と並行して文化を学ぶ、アルバイトがそのきっかけになるかもしれません。
――ありがとうございました。
『ルヴェ ソン ヴェール 南大沢』がある首都大学東京の「国際交流会館」は、公共建築賞優秀賞の建築作品の一部となっており、非常に奇麗なデザインの建物です。店内は天井も高く、明るくて開放的。吟味されたテーブル、イスが美しく調和しています。カジュアルにフレンチが味わえる『ルヴェ ソン ヴェール 南大沢』は、大学生のみならず近郊に住む人から高く評価されています。機会があれば、ぜひその料理を味わってみてください。
⇒『ルヴェ ソン ヴェール 南大沢』公式サイト
http://leversonverre-tokyo.com/restaurant/minamios...
(高橋モータース@dcp)