トルコ最大の都市、イスタンブールから南におよそ2時間のところにある古都・ブルサは2014年に世界遺産に登録されました。

オスマン帝国の初代の都であったため、数々のオスマン様式の建造物が残る魅力あふれる街です。

そんなブルサに行くならあわせて訪れたいのが、ブルサ郊外の村、ジュマルクズク。

「オスマン帝国発祥の地ブルサとジュマルクズク」としてブルサとともに世界遺産に登録されています。

ジュマルクズクはブルサから東へおよそ10キロメートルのところにあり、ブルサ中心部からは市バスでおよそ45分程度です。

ブルサの市バスの切符は車内では販売しておらず、事前にバス停付近の売店でカードを購入する必要があるのでご注意を。

ジュマルクズクに到着すると古い街並みが突如姿を現し風景が一変します。

トルコ人にも人気の観光地で、ブルサからも人々がジャムやパンを買いにやってくるのだとか。

外国人観光客の姿はあまり見られず、ゆったりとしたローカルな雰囲気が漂っています。

700年もの歴史をもつジュマルクズクにはオスマン帝国建国当初からの貴重な街並みが残っており、当時の農村生活の様子が垣間見えます。

この村は、ブルサがオスマン帝国の首都であった当時、ブルサを後方から支える役割を担っていました。

ゴツゴツした石畳の両脇には木と石、そして日干し煉瓦でつくられた伝統的な家屋の数々が立ち並びます。

その多くが3階建てで、格子のついた大きな張り出し窓が印象的。

古い建造物ならではの迫力と味わいが感じられ、これほど古い家並みがそのまま残っていることに感動を覚えずにはいられません。

重厚な街並みに鮮やかなブルーの彩色が映えますね。

ジュマルクズクにはこうした伝統家屋が270ほど残っており、そのうち180が現在も住居として使用されているほか、カフェや土産物店、ホテルとしても利用されています。

ひっそりとした坂道を歩けば、オスマン帝国時代にタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。

村の一角にはなんともかわいらしい売り子さんの姿もありました。

どこに行っても猫に遭遇するトルコ。

こうした動物たちとの出会いも旅の楽しみのひとつです。

ジュマルクズクは一時間もあれば歩き終えてしまうような小さな村ですが、観光地でありながら人情味あふれるトルコ本来の魅力を残した場所です。

歴史を感じさせる素朴な村の雰囲気に浸りながらトルコ名物、チャイを一杯…心がほっとなごみます。

きっと忘れられないひとときになるに違いありません。

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