宇宙空間(微重力下)で問題となるのが「宇宙飛行士の筋力の減少」。私たちは重力下で活動することで生活に必要な筋肉を維持できますが、宇宙ではどんどん筋肉が減ってしまいます。そのため宇宙飛行士にはエクササイズが欠かせないのですが、なんとティム・ピーク宇宙飛行士がISS(国際宇宙ステーション)でフルマラソンを走りきってしまいました!
 
イギリス出身のティム・ピーク宇宙飛行士はISSのランニングマシンに乗り込み、先週末開催されたロンドン・マラソンにあわせてスタート! 目の前に設置されたiPadで走行距離を確認しながら、42.195kmを走り切ったのです!
 
しかし不思議なのが、同宇宙飛行士がどうやってランニングマシンを走ったのか。ISSは微重力下なので、走ろうと思うとふわふわと浮き上がってしまうはずです。しかし、このランニングマシンでは肩とウエストにベルトを装着し、ランナーを固定することでランニングを再現します。ただし42.195kmのフルマラソンはあまりにも距離が長すぎたのか、ティム・ピーク宇宙飛行士によると走行中に若干ベルトの具合がおかしくなったそうです。
 
さらに、ティム・ピーク宇宙飛行士は宇宙でのフルマラソンで3時間35分という新記録を達成! これは、2007年にスニータ・ウィリアムズ宇宙飛行士が達成した4時間24分を大幅に上回っています。今後、ティム・ピーク宇宙飛行士の記録も破られる日が来るのか…宇宙スポーツの歴史は今、始まったばかりです!
 
Image Credit: ESA
■An astronaut ran a marathon in space, because going to space wasn’t hard enough
http://www.theverge.com/2016/4/25/11503598/esa-tim-peake-international-space-station-london-marathon-record?utm_source=rss&utm_medium=rss