冷たいものになりがちなビジネスメール。でも、感謝の気持ちを伝えたいときもありますよね? 特に難しいのが、上司へのお礼メールです。気軽なメールはできないし、かといって堅苦し過ぎても読みづらい。そんな「上司への感謝の気持ち」をメールで伝える方法について考えてみましょう。


■上司へのメールで心がけたいのは、「視認性」

まず、上司へのメールで心がけるべきは、「ぱっと見て何のメールかわかる」という視認性です。業務連絡でも、件名に「重要」とか「緊急!」などと目立たせるようにして、何とか上司に読んでもらおうとする人もいるでしょう。上司は一日にやり取りするメールの数が膨大で、数百件なんて人もいます。そんな中で、メールをいちいち開かないと用件が分からないようなメールは、送っても意味がないのです。

感謝の気持ちを伝えるメールの場合にも、これがお礼のメールであることが分かるような件名にすると良いでしょう。例えば「営業同行、ありがとうございました」、「お食事会ありがとうございました(田中)」などとしておけば、何のメールなのかすぐに分かりますね。

■感謝のメールはタイミングが命

何かのお礼を言いたいということは、上司に何かをしてもらったということですよね。すると、感謝のメールはその直後に送るのが良いでしょう。おすすめは、その日にあったことならその日の業務終了後に送る。夜の食事会だったなら、翌朝の業務開始前に送ることです。これよりタイミングが遅れてしまうと、たくさんの案件を抱える上司にしてみると「いつの話だよ」となってしまう危険性がありますし、かと言って業務時間内であれば、「お礼メールは嬉しいけど、それは業務外だから時間外に送ってね」と思われるかもしれません。

ビジネスでは、感謝の気持ちを伝えるメールでも、メールの中身は簡単なものになります。そう考えると、お礼メールは「まずタイミングありき」となるでしょう。タイミングを外したメールなら、送らない方が良いなんて場合すらあるかもしれませんよ。

■メールのラリーは「目下からのメールで最後」

上司によっては、お礼メールに対して返信をくれる場合もあります。こうなってくると、「お礼に対するお礼」、「それに対するお礼」、といつまでもメールのラリーが続いてしまうことになりかねません。

そこで意識しておきたいのが、「目下からのメールで最後」ということです。上司からリアクションがあったなら、それに対してさらにメールを返信しましょう。さすがに、もう一度上司から反応があるとは思えませんので、ラリーは3回で終了です。確かに、感謝のメールに対して「わざわざありがとう」というリアクションをもらったら、会話としてはそれで成立・終了しています。しかしそこはあくまでビジネスの関係ですので、目下が最後になる方が礼儀にかなっているでしょう。

いかがでしょうか。感謝のメールというのは、タイミングを逃してしまうと人柄まで疑われかねません。でも、タイミングよくお礼メールを送ることができれば、上司からの覚えめでたく職責アップなんてことも夢ではありません。礼儀を重んじつつ、スマートに送りましょう。

(ファナティック)