名古屋のクリエーターズマーケットに行ってみた! 「ものづくり」と「まちづくり」に考えさせられる
全国各地のアーティストたちが、名古屋に集結するお祭りがある。その名は「クリエーターズマーケット」。同種のイベントでは、東海地方最大だという。いままでに33回開催されていて、直近では2015年12月12、13日に開催された。
そこでJタウンネット編集部は、ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で行われた「vol.33」に潜入。「ものづくり」と地域との関係性を探してきた。
駅から会場まで、大勢の人々!
名古屋駅から「あおなみ線」に乗ると、女性客が8割近く。なかには展示用に使うのか、トルソー(胴体の彫像)を抱えた人もいた。終着駅の金城ふ頭駅からは、会場へ急ぐ長蛇の列が。やっとの思いで会場へ入ると、ところ狭しとブースが並んでいる。大規模なフリーマーケットのようで、楽しそうだ。
見渡してみると、ポストカードやアクセサリーなどを販売している、おしゃれなブースばかり。しかし所持金が2000円しかないことに気づき、なくなく購入は断念した。肩を落とす記者の前に、1部の小冊子が差し出される。なんでしょうか、これは?
冊子をくれたのは、「はしまdeぐっどモーニングプロジェクト」の水川画果南(みずかわ・がかな)さん。出身地である岐阜県羽島市を活性化すべく、これからタウン誌「ぐっどモーニング」を発行するのだという。ブースで配っていたのは、同県多治見市で発行されているフリーコミック「やくならマグカップも」だそうだ。
名古屋に縁のある「加熱式たばこ」
お腹が空いたので、フードコートに出かけると、スモーキングブース(喫煙所)が目に留まった。ブース奥には1台の車。15年9月に全国発売された、フィリップモリスジャパンの加熱式たばこ「iQOS(アイコス)」のキャラバンカーだ。
iQOSは全国に先駆けて名古屋で14年11月から販売されており、コンビニなどでの広告もあって、特に名古屋圏での認知度は高いよう。ブースのスタッフから声をかけられた成人喫煙者は、次々とiQOSの説明を受けて、車内の「テイスティングラウンジ」でトライアルを行っていた。
火を使わず加熱する製品のため、煙が出ないので、こうした狭い空間でも比較的快適に過ごせるのが特徴だ。灰も出ずニオイが少ないなど、クリエイターズマーケットに出店しているだけあって、クリエイティブな新しいタイプのたばこだ。
あっ、「すなば珈琲」だ!
ブースを出てフードコートを歩いていると、見覚えあるロゴがあった。「すなば珈琲」だ! 2014年当時、「スタバ」ことスターバックスが県内未出店だったことをうけて、すなば(鳥取砂丘)のある鳥取県に誕生したコーヒー店だ。
キッチンカーは2台。ブレンドコーヒー(350円)などはもちろん、フードメニューとして「親がにラーメン」(600円)も売られていた。店員さん曰く、このようなイベントへは「めったに出ません」。スタッフの手が空いている時のみ遠征するらしく、鳥取県外で味わえるのは、とてもレアなことらしい。
アーティストたちが手掛けるさまざまな「ものづくり」と、快適な環境を作ろう、地域を盛り上げていこうという「まちづくり」。扱う対象こそ違うが、その根底にある思いは、どこか似ているような気がする。クリエーターたちの姿に、自分も精進しなきゃと感化される記者だった。