24日、都内で行った新経営陣の就任会見で、コンプライアンスの強化を強調するライブドアの平松新社長(右)と熊谷新代表取締役(撮影:吉川忠行)

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24日発足したライブドア<4753>の新経営陣が同日夜に開いた会見で、平松庚三新社長は、前社長の堀江貴文容疑者ら幹部が逮捕された証券取引法違反容疑について「結果として、こうなったことは、コンプライアンス(法令遵守)への認識の深さが十分でなかったかもしれない」との見方を示した。熊谷史人新代表取締役も「疑わしいところがあったと認識している」と語った。

 新経営体制では、堀江容疑者に集中していた執行と監督を分離。平松社長が業務全体の執行責任者として事業本部長で構成する新設の経営委員会をとり仕切り、熊谷代表取締役が経営の監督を行う。平松社長は「堀江はピッチャーと4番バッターとして、代表取締役としても、業務の執行にも大変大きな力を発揮していた。結果的には、そこに問題があった」と前体制を評し、「大変優秀な人材、質の高いサービス、商品がある。崩れかけたチームをもう一度立て直したい」と決意を語った。

 同社が推進してきた株式分割について、熊谷代表取締役は「問題視されていると思っていない」とし、「株式交換と、ファンドでの買収、株式分割、本体の資金管理が、一連の取り引きだったかが問題点だと、検察官は考えていると理解している」と主張した。

 会見には、報道陣が約300人集まり、新経営陣がそろって頭を下げて陳謝すると、一斉にカメラのフラッシュがたかれた。違法性の認識や旧経営陣の事件への関与についての質問が集中すると、新経営陣は、一貫してコンプライアンスの強化を強調。司会の役員からは、記者らの質問に対し「地検の捜査に関する質問は控えてください」との注文をつける場面もあった。【了】

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