2015年3月に卒業予定の大学3年生の就職活動が1日から解禁となり、各地の企業説明会は学生たちであふれかえった。中国大手検索サイト百度の掲示板に、日本の就職活動の様子を紹介した写真入りスレッドが立てられたところ、中国人ネットユーザーから驚きの声が続々と寄せられた。

 日本では就職活動をする学生はリクルートスーツを着用することが常識だ。スレ主の紹介した写真でも、企業説明会の会場は黒いスーツ姿の学生たちであふれかえっている。しかし、写真を見た中国人ネットユーザーからは、

 「なぜみんな同じ服を着るのか」 「なぜみな正装なのか」

 と、驚いたとするコメントが非常に多く寄せられた。中国ではビジネスシーンであってもスーツを着用する人はまだまだ少数であり、就職活動や面接のときでさえもスーツを着ることはほとんどなく、普段着で臨む人が多い。そもそも就職活動でスーツを着るべきという概念が皆無であるため、企業側も特に気にしないようだ。

 日本人から見れば普段着で就職活動や面接に臨む中国の慣習のほうが驚きだが、中国人からすればリクルートスーツというものがある日本のほうが「驚き」のようだ。そのためか、

 「全員がスーツを着ているの見て、中国で生活していてよかったと思った。正装は疲れるだろ?」

 というユーザーも。なかには、違った観点からこの写真を見るユーザーもおり、

 「スーツを作ったら儲かるだろうなぁ」

 と、商売根性たくましいコメントもあった。何でもカネに結びつけて考える中国人らしい意見だが、中国には多くのスーツメーカーならびに下請けメーカーがあるため、簡単には儲からないだろう。

 習慣や文化の違いもあるのかもしれないが、世界的な基準で言えばやはりTPOをわきまるべきではないだろうか。中国の常識は世界の非常識ということなのかもしれない。(編集担当:畠山栄)