10日、日本テレビ「NEWS ZERO」では、「三浦知良×北澤豪」対談の模様を放送した。

45歳になってなお現役にこだわり続ける三浦知良と、現在はサッカー解説者として活躍する北澤氏。いわずもがな、日本代表やヴェルディ川崎(当時)で苦楽をともにした戦友である。

新年恒例となったカズのグアム自主トレを訪問した北澤氏は「クオリティーが違う。がむしゃらな自主トレを期待してた」と舌を巻く。すると、カズは「より合理的に。今の体にあったやり方。心拍数に合わせて。そのほうが効果が上がる。昔が間違ってたとも言わない」と説明するや、「スポーツ医学に則った、テクノロジーを駆使した」と補足した。

また、対談では、昨年引退を表明した、もう一人の戦友=中山雅史氏に話が及ぶと、同番組上で中山氏が明かした、98年フランスW杯時のエピソードについて、カズも自身の思い出を語った。

それは、W杯直前のスイス合宿で、カズと北澤氏が代表メンバーから外れた時のこと。中山氏は(番組で)「その前の公園覚えている?公園で3人で湖を見ながら話したんですけど、その時の二人の表情や想いが僕を奮い立たせた」と明かしたが、カズも「高台のところでしょ。“外れるやつ、誰だろうね”っていう話をしたの、覚えているよ。“俺とお前じゃないよ、絶対”っていった。出るつもりだったでしょ。まさかと思ったもんね。“W杯に出てくる世界トップの国がどういう試合をやってくるか体感したい”っていう話をしてたよね」と振り返った。

その他にも、カズが昨年末、長友佑都(インテル)の試合を現地で観戦したことに触れると、カズは「前日ホテルに会いにいったのよ。警備がすごい厳しくて。“君、出てってくれ”って言われたから」驚くべきエピソードを告白。「そしたら(長友が)走って迎えにきてくれて、警備の人が謝りにきて、すいませんって。“お前、なんてことしてくれんだ”って長友選手が言ってくれて。“この人はスーパースターなんだ”って説明しちゃって、長友さんもいい人だよね。“今からピザ行こうよ”って言ったら“さすがに行けません”って。行ってたら、ベンチ外だろうね」と続けたカズは、北澤氏と大笑い。

だが、新シーズンへの想いを訊かれると、真剣な表情に変わったカズは、「試合に出れなければ話にならない」とキッパリ。昨シーズンは、所属する横浜FC・全42試合で14試合に出場するも、フル出場は一度もなかった。あくまでも、先発&フル出場を目指すカズは、「試合に出れなかった時の悔しさはプロデビューしてから、ずっと変わらない」と静かに語った。