「糸魚川名物になるものを!」という強い思いで創作した、新B級ご当地グルメだそうだ。

現在、B-1グランプリ参加をめざして絶賛活動中とのこと。

去年の9月はブラック焼きそば生誕一周年だったそうで、「イカげさまで1周年」キャンペーンが実施されたらしい。

これまたステキなネーミングである。

イカばかりがフィーチャーされている気がしてならない。

肝心の「焼きそば」という単語があまり出てこないのは、同じB級グルメの雄「富士宮焼きそば」と差別化を図っているということだろうか。

糸魚川ブラック焼きそばを提供している店舗は、2012年7月時点で27店舗。

ひとつとして同じものはなく、それぞれの店のオリジナリティー溢(あふ)れるブラック焼きそばに仕上がっている。

焼きそばの上に載せる具も様々だ。

例えば卵。

卵焼きで黄色と黒のリゲインもしくは阪神タイガースのような色味を出したり、温泉卵でとろ味を出してみたり。

また、トマトソースを乗せてイタリア風のもあれば、イカスミの黒の上にさらに黒酢をかける、またはカレー風味にアレンジしているお店もある。

ブラック焼きそばの世界は拡張し続けているのだ。

しかも提供する店もラーメン屋であったり、レストランであったり、カフェであったりと様々。

街全体がブラック焼きそばを中心に盛り上がりを見せている。

決して有名人をスポークスマンに起用したわけでもなく、おそらく告知予算を多く持っているということもないだろう。

でもこのムーブメントには勢いがある。

地域の人々の心が一つになっているのが、外部の人間にも確実に伝わっていることだろう。

ひとつのB級グルメとしても魅力的だが、町おこしとしても、広告としても、そのキャッチコピーにしても全てが魅力的なブラック焼きそばであった。