関心を抱いていることは、もはや宣言された。今では最初のアプローチも行われている。インテルは、シエナFWマッティア・デストロの獲得に強く動いている。インテルの下部組織で育った21歳のストライカーだ。

現在はシエナの選手だが、インテルのマルコ・ブランカTD(テクニカルディレクター)とピエロ・アウジリオSD(スポーツディレクター)が交渉しなければいけない相手は、ジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長だ。同選手はジェノアとシエナが共同保有しており、近いうちにジェノアが残り半分の保有権を手にする見込みとなっている。

つまり、インテルはジェノアにオファーを提示しなければならず、この数日でそれを完成させてきている。条件は、インテルがジェノアから700万ユーロ(約7億2000万円)で獲得したMFユライ・クツカの共同保有権と、すでに共同保有としているFWサムエレ・ロンゴのレンタル、そしてもう一人の若手だ。

そこに、キャッシュを加える必要がある。開きがあるのはここだ。プレツィオージ会長はデストロを2000万ユーロ(約20億5000万円)と評価しているが、インテルの評価額は1500万ユーロ(約15億4000万円)だからである。交渉をしなければいけない。

FWディエゴ・ミリートの控えとして動くであろうデストロが加入するとなれば、FWジャンパオロ・パッツィーニをインテルから遠ざけることになるだろう。一方で、ナポリFWエセキエル・ラベッシの獲得には影響がない。

だが、アンドレア・ストラマッチョーニ監督の要望は攻撃陣だけでとどまらず、指揮官はディフェンスラインの前に置くアンカーの役割をこなし、プレーを構築する選手を求めている。シーズン終盤戦はMFデヤン・スタンコビッチとMFエステバン・カンビアッソを交互に使っていたが、マーケットでレギュラーとなれる選手を獲得しなければいけないだろう。

その最初の選択肢となるのが、マンチェスター・シティMFナイジェル・デ・ヨングだ。だが、最近になって同選手はロベルト・マンチーニ監督も納得させたようで、以前ほどデ・ヨングを放出するつもりがないと見られている。そこで代役となるのが、ビジャレアルMFボルハ・バレロだ。ビジャレアルは降格が決まり、27歳の同選手を始め、スター選手の慰留に苦労すると見られる。

一方、FWディエゴ・フォルランはインテルからの移籍を否定している。ウルグアイ『Sport 890』のインタビューで、同選手はアトレティコ・ミネイロ移籍に近づいているとの噂を否定した。

「僕はインテルに残りたい。ブラジル移籍の話は噂でしかないよ。僕はインテルと契約を結んでおり、それを全うするつもりだ。今年は全員にとって難しい一年だった。でも、僕は欧州でうまくやっており、今は出て行くつもりはない」

「インテルにはファンタスティックなグループがある。(ワルテル・)サムエルやカンビアッソ、(ハビエル・)サネッティといった友人たちがいる。それに以前から、ミリートとプレーしたかったんだ。インデペンディエンテでは、彼の弟のガブリエルとすごく仲が良かったからね。今年はああいう形になったし、監督も代わった。でも、僕は将来に楽観的だよ」