レンジャースの右腕ユウ・ダルビッシュが、乾燥して風が強かった金曜日の午後、次のステップに入った。ダルビッシュはバッティング練習の間、マイナーリーグの打者しか相手にしていなかったが、ノーラン・ライアン・フィールドで行われた紅白戦1イニングで、メジャーリーグの打者と対戦した。

ダルビッシュはレフトから強い北風が吹く中で、イアン・キンズラー、エルビス・アンドロス、ジョシュ・ハミルトンそしてエイドリアン・ベルトレーに対し、1イニング投げた。彼は常識では考えらないコントロールでヒットを許さなかったが、ハミルトンに四球を与えた。

「僕はとても感謝しています。特にトップクラスの打者と対戦出来たことに」ダルビッシュは言った。「僕は楽しんだけど、内容的には満足していません」

ダルビッシュはキンズラーに対し、カウント3-0としたあと2球続けてストライクを取り、その後レフトフライに取った。彼はまた、アンドロスをフルカウントの末三振に取った。ハミルトンには、5球で四球を与えた。その時点でダルビッシュの投球数は17、マイク・マダックス投手コーチは、彼に25球以上投げさせたく無かった。

マダックスは、彼がイニングを終わらせられない事を心配した。。それはダルビッシュが3つめのアウトを取る前に、交代させることを意味する。マダックスはレンジャーズの日本担当スカウトのジョー・フルカワを呼び、ダルビッシュをそうすることに問題があるかを確かめた。

「彼は、それはユウに対して無礼にはならない。なぜなら彼は投球を理解しているからと言った」マダックスは言った。

マダックスの心配は無用だった。ダルビッシュはベルトレーを2球のストライクで追い込んだ。次の球はファウル、そしてセカンドゴロでアウトを取り、そのイニングは終わった。ダルビッシュはマウンドを降りるまでに21球を投げ、ストライクは11球だった。

「今日の彼がベストだったとは思わない」マダックスは言った。「彼は4人と対戦し、3人をアウトにした。そして彼は世界でもベストな打者の一人、ベルトレーと対戦し、彼をアウトにした。彼は良くなる。彼はベルトレーからアウトを取れたことを喜んでいると思うよ」

ダルビッシュは、レンジャーズのメインの練習場であるサプライズ・スタジアムに集まった数百人の前で投げた。彼の1イニングの投球は、日本で放送される。

「彼がナーバスになっていたとは思わないけど、気合は入っていた」ロン・ワシントン監督は言った。「彼はたくさんの動く球を持っていて、それをコントロールする方法を学んでいる。彼が投げた球は、メジャーリーグの打者からアウトを取るのに充分なものだった」

メジャーリーグの打者たちも、同じように考えている。

「彼とチームメイトになれて、嬉しいね」キンズラーは言った。

「彼の球の動きは、凄い」ハミルトンは言った。「彼はみんなが注目している中で、初めて打者と対戦したんだから、ナーバスになっていたかも知れない。全体的に、彼は素晴らしかった。マウンド上の彼は、自信満々に見える」

ダルビッシュは投球を終えた後、バント練習に参加した。紅白戦のレンジャーズは、イニングが終了して攻守が入れ替わる前にバントの守備練習を行う。ダルビッシュの場合、ランナー1,2塁だった。ダルビッシュは、素早くゴロを掴み、サードに送球しアウトにした。

「彼の動きはとても良かった」キンズラーは言った。「彼は素早くボールを取り、サードをアウトにした。位置取りもよく、フットワークも良かった。彼の身体能力は高い」

ハミルトンは他のことに注目して、彼はそれを気にいった。

「彼の帽子のかぶり方はかっこいいね」ハミルトンは言った。「左利きみたい。僕が投げていたら、同じようにしていたよ」

ダルビッシュの次の登板は、違うユニフォームが相手になる。彼は水曜日にピオリアで行われるパドレス戦で投げる予定だ。レンジャーズは最初のカクタスリーグの試合で彼を先発させ、2イニングで35〜40球投げさせたいと思っている。ダルビッシュには、まだすることが残っている。

「課題がいくつかありますね」ダルビッシュは言った。「ファストボールは、まだまだですから」

参考記事:Darvish faces elite Rangers in intrasquad game By T.R. Sullivan / MLB.com | 03/02/12 6:29 PM EST
http://texas.rangers.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120302&content_id=26953930&vkey=news_tex&c_id=tex