TBSのスポーツ番組「S1」(4日放送分)では、プロ野球解説者の野村克也氏と桑田真澄氏が対談を行い、ソフトバンク・和田毅や埼玉西武・中島裕之といった、来季メジャー挑戦を希望する選手達の展望、そして、その動向が注目されるダルビッシュ有について語った。

野村:誰が活躍する?

桑田:僕が期待したいのは中島君ですね。

野村:(自分は)メジャーの経験ないけど、ピッチャーは通用しやすいんじゃない?

桑田:日本のピッチャーは、変化球でストライク取れますんで。

野村:向こうのピッチャー、フォーク放らないじゃない?コントロールとフォークがあれば、ある程度、通用する気がするんだけど。

桑田:ピッチャーも二人とも十分やれると思います。

野村:そういう意味じゃ、ダルビッシュなんか、悠々と通用しそうな気がするんだけど。

桑田:行けば出来ると思うんですけどね。

野村:野手は難しいんじゃない?

桑田:ボールもホント動いてきますし、見たことないような速いボールも出てくると思いますけどね。中島君は、外国人と溶け込んでいけるタイプ。僕は話したことはないですけど、スッとチームに溶け込んで、自分の力を発揮できる。

野村:彼は広角的に広く打てるからね。

桑田:3人の中でも、打率、打点、ホームラン。全ての面で中島君が一番成績良いですからね。

野村:和田と岩隈はどう?

桑田:十分やれると思います。

野村:和田はいいチェンジアップもって、岩隈はいいフォークボール持ってる。ピッチャーの方が活躍し易い感じはする。

桑田:条件はボールですね。統一球に変わったっていっても、メジャーのボールって全然違うんですよ。一回り大きく感じますし、滑るんですよ。それにうまく順応できたら、日本と同じくらい活躍できる。

魔裟斗:やっぱり気になるのは、ダルビッシュ選手なんですけど、メジャーに行った方がいいんですか?

野村:はんたーい。一流選手は、そう簡単に出るもんじゃない。先週落合と話をしたら、(一流選手は)簡単に出るみたいなことを言うんだよ、彼は。いなくなったって、次出てくるからって。そんなもんかな。

桑田:なかなか彼のクラスは出てこないですよね。本当はいて貰いたいですけど、彼が行きたいなら行くべきだと思います。

野村:感謝がないのよ、今の人。球団にもお世話になって、一人で活躍したような気になって、勝手に日本を捨てて、メジャーに行っちゃうなんて。僕ら世代の人間から、そういう発想は出てこない。

桑田:僕は、日本の一流プレーヤーが、最終的にアメリカのいいところを吸収して、日本の野球界に恩返しして貰いたいんですね。MLBという組織も素晴らしい。グラウンドも素晴らしい。待遇も素晴らしい。

(中略)

野村:固定観念か知らんけど、一流が一流を育てるっていう想いがあるわけ。王、長嶋というスーパースターを育てたのは金やんだったり、江夏であり、村山であり。一流同士が切磋琢磨をして、レベルを上げていって、全体的にメジャーと本当のワールドシリーズが戦えるような方向に行って欲しいなと思う。メジャーでワールドシリーズと言ってるけど、おかしいと思わない?

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