ミランMFジェンナーロ・ガットゥーゾがトッテナムのアシスタントコーチ、ジョー・ジョーダン氏に頭突きを見舞ったチャンピオンズリーグ（CL）決勝トーナメント１回戦ファーストレグ。イギリス『デイリー・スター』は、ドレッシングルームへつづくトンネルでも両軍のいさかいは続き、ミランMFケヴィン＝プリンス・ボアテングやDFアレッサンドロ・ネスタが、「１カ月の出場停止になるとして、怒り狂うガットゥーゾをなだめようと努めた」と報じた。一方で、FWズラタン・イブラヒモビッチはトッテナム陣営に対し、「まだ終わっていない」と警告したそうだ。

ガットゥーゾは試合後に謝罪しているが、代理人のクラウディオ・パスクアリン氏は、同選手がジョーダン氏から挑発されたと主張している。しかし、トッテナムのハリー・レドナップ監督は『サン』のコラムの中で、「彼は絶対に何も言っていない」とコメント。人種差別的発言はなかったとし、「反撃せずに暴力的攻撃を受けられるのは、真の男だけだ。そしてその真の男が、ジョー・ジョーダンというんだよ」と反論した。

ガットゥーゾ以上に最悪とされたのが、DFヴェドラン・チョルルカに悪質なタックルを見舞ったMFマシュー・フラミニだ。同選手にはイエローカードが出されており、これ以上の処分が下されない可能性がある。そこで、UEFAに対して模範的な処分を求めているのが、『デイリー・メール』の有名コラムニスト、マーティン・サムエル氏だ。同氏はミランが決勝までたどり着いた場合でも、フラミニが大会に出られないように、少なくとも10試合の出場停止にすべきだと主張している。

なお、幸いにも、チョルルカは骨折をしていないことが分かっている。だが、１カ月は戦列を離脱するだろう。すでにジョナサン・ウッドゲイトも負傷したトッテナムにとっては災難だ。だが、FWピーター・クラウチは、今季のCLでトッテナムが本当に勝利を手にする可能性があるはずだと強調している。

「ガレス（・ベイル）や（ルカ・）モドリッチ抜きに、サン・シーロで勝てたのであれば、僕らがどこまでいけるのか、もうリミットはないよ。この大会に僕らが出場するのは初めてのことだけど、僕はどのチームのことも恐れることはないと思う。CLで本当に大きなことを成し遂げられると考え始めなければいけない」