中国・陜西省西安市郊外にある秦峰野生動物園で13日午後1時ごろ、45歳の父と17歳の子が虎に襲われ、父親が死亡した。2人は猛獣ゾーンに歩いて侵入した。警察が動機などを調べている。中国新聞社が報じた。

 同動物園では、見学用車両に乗って猛獣ゾーンを巡ることができる。ゾーンには二重のゲートがある。外側のゲートは自動開閉式で、見学用自動車が入った直後で、開いていた。内側のゲートは、親子が開けたとみられる。

 同動物園は虎を48頭飼育。猛獣ゾーンの虎区画内には当時、5頭の虎がいた。2人が虎に襲われたことを知った園係員は救援車で駆けつけたが、父親は頭や首をかまれ、大量に出血していた。子は虎に囲まれていたが救出に成功。2人は病院に運ばれたが、父親は死亡が確認された。

 動物園によると、猛獣ゾーンは全体が3.6メートルの鉄柵で囲まれ、電気ショックのネットも設けられている。また、「猛獣危険。柵越え厳禁」などの表示もある。

 虎に襲われた親子は、同省渭南市合陽県に自宅があり、6月上旬に大学入学試験を終えたばかりという。猛獣ゾーンに侵入した動機は不明。警察は動物園側の安全管理にも問題があった可能性があるとして、責任者の身柄を拘束した。(編集担当:如月隼人)



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