山陽電鉄が5000系電車をリニューアル。主要機器や車内設備を刷新し、省エネルギー化と旅客サービス向上を図っています。

2018年度は1編成をリニューアル

 山陽電鉄は2018年10月24日(水)、既存車両の5000系電車をリニューアルしたと発表しました。


リニューアルした5000系電車。赤帯やドア横のデザインを変更(画像:山陽電鉄)。

 おもに直通特急として使われている5000系は、1986(昭和61)年の製造開始から30年以上が経過しています。このため今回、主要機器や車内設備を刷新し、省エネルギー化や旅客サービスの向上を図ります。2018年度のリニューアルは1編成(6両)です。

 車両外観は、前面の赤帯をさらに強調。側面も赤ラインを追加し、特急車両にふさわしい格調とスピード感を表現するといいます。内装の座席シートの模様は、兵庫県の花である「のじぎく」です。


リニューアル後の車内(画像:山陽電鉄)。



ドア開閉予告灯とLCD車内案内表示器(画像:山陽電鉄)。

 車いす・ベビーカースペースは、従来の1編成2か所から全車両(6か所)に増設。優先座席のつり革は、区分を明確化するためオレンジ色に変わります。ドア部には誘導鈴と開閉予告灯を設置。1両あたり3か所にはLCD車内案内表示器を導入し、行き先や停車駅、乗り換え案内などを4か国語(日・英・中・韓)で表示します。

 2号車の主制御器はハイブリッドSiC(炭化ケイ素)素子適用のVVVFインバータ制御装置を採用。従来の機器よりモーターを効率良く制御でき、消費電力を約25%削減できるといいます。また、室内灯をはじめとする照明はすべてLED化し、ここでも消費電力を削減します。

【写真】全車に車いす・ベビーカースペース


優先座席の黄色いつり革と、全車両に設置された車いす・ベビーカースペース(画像:山陽電鉄)。